講座「上級までの道のり」その7「半幅帯結び・文庫・貝ノ口・リボン返し」半幅帯のチェックポイント
講座「着物着付け上級までの道のり」の7ページ目です。
ここでは、普段〜軽いお出かけの着物に結ぶ「半幅帯」の結び方の紹介です。
半幅帯を結べるようになって、
「帯結びはけっこう楽しい」「着物は案外気軽なもの」
と感じていただけるよう願っています。
まずは「半幅帯」の形状や特徴をお伝えします。
次いでポピュラーで結びやすい「文庫」「貝ノ口」「リボン返し」の結び方をお伝えします。
また、半幅帯を締めるときの注意・チェックポイントについても。
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半幅帯の形状・特徴
半幅帯は、15〜17センチの幅で、長さが3.3〜3.8メートルくらいの長方形の帯です。
女性用の帯の中では、兵児帯(へこおび)を除けば、最も手軽に扱え締めやすい帯です。
普段着の着物から、お出かけや軽いパーティの場まで利用することができます。
半幅帯は、色柄が豊富で、素材もさまざまあります。
着物に合わせて、半幅帯の素材や季節感を合わせます。
片面ずつ色柄を変えたリバーシブルタイプも多く、コーディネートの幅が広がります。
お値段的にも、帯の中ではお値打ちです。
長さが4メートル以上あって、豪華な織りの半幅帯なども売られています。
それでは基本の半幅帯の結び「文庫」を結んでみましょう。
半幅帯の基本結び「文庫」結びを結んでみる
「文庫」(ぶんこ)は、最もポピュラーな結びです。
高い位置で大きく結ぶと若い人に向き、普通に結べばどんな年代の人にも合います。
はねのように左右に出ている部分を「羽根」と呼んでいますが、「羽根」の大きさを変えると雰囲気がずい分変わります。
ご自分の体型に合わせた、好みの「羽根」大きさを見つけてください。
写真つきでの詳しい説明はこちらです。
結んであげている写真なので、自分で結ぶときは、前で結んで出来上がってから、右方向に半周回して背中に結びをもっていきます。
↓↓
文庫結び(半幅帯)の結び方とアレンジ・手順を写真入りで解説しました
※基本の文庫結びに続いて発展形のものものっています
半幅帯の基本結び「リボン返し」結びを結んでみる
(浴衣に「リボン返し」を結んでます)
「リボン返し」は、半幅帯の結びの中で一番簡単かもしれません。
「リボン=蝶々」のことです。
蝶々結びをして残った帯の先を結び目の後ろを通して外側へ出せば、完成です。
簡単なのにかわいらしく、ボリュームもでる帯結びです。
若い人にはもちろん、帯によって高い年代の人まで似合います。
長めの帯で大きめにつくるとヒップをかくせますよ。(^^)
半幅帯の「リボン返し」の結び方はこちらに写真つきで説明しています。
浴衣の帯結びとして紹介していますが、カジュアルな着物のときに結べます。
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浴衣の帯の結び方で簡単に結べる帯結びをマスターしませんか?「リボン返し」「花角出し」
※「リボン返し」の下に、「花角出し」という結びも写真つきでのせています。
こちらも簡単なので試してみてくださいね。
半幅帯の基本結び「貝ノ口」結びを結んでみる
「貝ノ口」(かいのくち)は、貝の手足のように見える管を出している姿からきた名前です。
この結びは、ふくらみがなく背中にフィットする結びです。
ですから見た目ちょっと貧弱ですが、家事をするとき、家でくつろぐときなどに向いています。
ポリエステルの帯ですと緩んでくることがありますから、「帯締め」をしておきましょう。
この結びは粋でこなれた感じがしますので、覚えておきたい結びです。
半幅帯の「貝ノ口」結び、写真付きでの解説はこちらです。
結んであげている写真なので、自分で結ぶときは前で結んで出来上がってから、右方向に半周回して背中に結びをもっていきます。
↓↓
半幅帯を締めるときの注意・チェックポイント
半幅帯を締めるときは、これらのことに注意しながら結ぶと手早く結べますよ。
- 一巻き目を巻いた時、二巻き目を巻いた時、軽く帯の下のところを引き締める。
- 結び目が緩まないように、結んだ後は手とたれの元を軽く開いておく。
- 出来上がって後ろに回す際は、少しお腹を引っ込めるようにして素早く回す。
半幅帯を利用するシーン・合わせる着物
半幅帯を利用するの場面ですが、帯が一番カジュアルな帯なので利用するシーンもほぼカジュアルな場面です。
着物は木綿、ウール、ポリエステル、絹の紬に合います。
自宅、自宅周辺、ショッピング、居酒屋の飲み会、気軽なランチといった場面です。
軽いパーティーには素材のよい半幅帯で
ほかに「気軽な内輪のパーティーでちょっとおしゃれしたい」というときにも向いています。
そのときは、紬や小紋の着物で、絹素材の「小袋帯」と呼ばれる帯がよいです。
「小袋帯」は半幅帯と同サイズか少し長いものです。
絹織物なので華やかなシーンに向いていて、結び方は半幅帯と同じです。
半幅帯結びの発展形の紹介
「文庫結び」の発展形
「文庫結び」を覚えると、その発展形も結べるようになります。
あっさりしたもの、ふっくらしたものなど、バリエーションが広がります。
最初に紹介した「文庫結び」ができるようになったら、試してみてくださいね。
■「片流し(半幅帯)の結び方・手順を写真入りで解説しました」
■「一文字結び(半幅帯)の結び方・手順を写真入りで解説しました」
「リボン返し」の発展形
「リボン返し」ができるようになったら、こちらの発展形もぜひお試しくださいね。
■「花角出し内巻き(半幅帯)の結び方とアレンジ・手順を写真入りで解説しました」
■「花角出し外巻き(半幅帯)の結び方とアレンジ・手順を写真入りで解説しました」
最初は難しい帯結びも、何度か練習するうちに自然に手早くできるようになります。
機会をつくって、練習してみてくださいね!
ここまでの講座内容で、着物が着られて半幅帯が結べるようになりました。
ぜひお出かけして、着心地や着物のよいところを感じてください。
何度か経験することで、着付けも上達しますし、より楽しみが増すはずです。
次回は「お太鼓結び」の説明と実践です。
お太鼓結びができると「着物が自分で着られる」と言えるようになりますよ!