講座「着物着付け上級までの道のり」の2ページ目です。
前回は着物のメリットについてお伝えしました⇒「講座「着物着付け上級までの道のり」NO1・「着物のメリット・利点を紹介!」」
でも当然、デメリットもあります。
そこで今度は「着物のデメリット、弱点、悪いところ」についてみていきます。
着物のデメリット・弱点・悪いところ
よくいわれる着物のデメリットをあげていきます。
- 「洋服と比べて着るのに時間がかかる」
- 「お手入れが面倒」
- 「保管がたいへん・カビなどが心配」
- 「着物のコーディネートが分からない」
- 「着物は動きにくい(活動的ではない)」
全部デメリットをならべてみると、「それならやめとこう」となりそうですね。
でもちょっと待ってくださいね。
ここを読んでいただくと「そんなに心配することはない」と、感じてもらえるはずです。
1番から順に、デメリットをどうとらえるか、考えてみてください。
1)着物は着るのに時間がかかる
確かに洋服に比べると、着るのに時間がかかります。
お出かけ用にきちんとした着付けをしようと思えば、15分くらいはかかるでしょう。
身につける小物が多いことも、時間がかかる原因です。
ですが着慣れてくると、5分ほどで着られるようになります。
2)着物はお手入れが面倒・難しい
着物は「お手いれが面倒・難しい」というデメリットもあります。
「クリーニング代がかさみそう」
「保管に場所をとりそう」と思う方も多いと思います。
確かにメンテナンス的に、とても面倒な着物もあります。
ただ中にはお手入れやメンテナンスに、費用がほとんどかからないものもあります。
少し詳しくお話しますね。
手入れのかからない着物について
絹の着物は、クリーニング代で費用がかかります。
ですが、手入れの手間や費用がほとんどかからない着物もあります。
それは、素材が、木綿・麻・ウール・ポリエステルのものです。
これなら自分で洗えますから少々の汚れは気になりません。。
日常やちょっとした外出に、おしゃれ着として着物を楽しむ場合は、これらの素材を利用してみてはどうでしょう。
上質着物の標準手入れ
お手入れが面倒・難しいといわれる着物は、絹製の上質な着物でしょう。
その場合の標準的なお手入れ方法を簡単にお話します。
着物の本を読むと、「このような手順でお手入れするように」とあります。
- 脱いだら着物ハンガーに、着物、帯、帯締めなどを数時間かけておく
- えり、袖口、すそなどを、ベンジンを含ませた布でたたいて汚れをその都度取っておく
- 足袋はすぐに石鹸水に浸して、しばらくしてから手洗いする
このような手間は洋服にはないので、「面倒!」って思いますね。
1)のハンガーにかけておくのはできますよね。
2)のベンジンで汚れをとる、という作業は、一日中着物を着たときにすればいいと思います。
数時間の外出なら、着物ハンガーに掛けて、タオルで軽くほこりをはらうだけでもいいです。
そして、絹の着物を着る前に、手首、足首、首を清潔にしてから着れば、そんなに汚れることはありません。
3)保管がたいへん・カビなどが心配
着物は、保管しておくのが大変と思われています。
上等な着物は、一枚ずつたとう紙かウコンの風呂敷に包んで保管するのがベターです。
湿気がたまらないように、年に2~3回虫干しをすれば、カビやシミで困ることはまずありません。
木綿、麻、ポリエステル素材のものは、虫干しは必要ありません。
4)着物のコーディネートが分からない
コーディネートは最初は難しく感じますから、まずは着物と帯の定番セットを決めましょう。
そして、帯だけか帯揚げだけ変えてみるなど一部を変えて、よい組み合わせを覚えましょう。
また素敵だなと思う雑誌の中の組み合わせや、街で見かけるおしゃれな着物姿の人たちの、よい見本から学びましょう。
5)着物は活動的ではない
洋服に比べると着物は全く活動的ではありません。
大股で歩いたり走ったり自転車に乗るなど 、洋服ではなんでもない動きが制約されます。
動きが制約されるからこそ美しい、おしゃれだわと感じる人でなければ、着物を好きにはなれないかもしれませんね。
お値段が高いというデメリットについて
着物は高いから着たくてもムリ、という考えもあります。
礼装や正装に用いる着物は、確かに高額なものが多いです。
たまにしか利用しない着物は、レンタルするという方法も選択できます。
そして普段からおしゃれ用の着物は、お手入れしやすい素材のものにすれば、洋服とそんなに大差ない価格でおさえることができますよ。
講座「上級までの道のり」その2「着物のデメリット・弱点・悪いところ」のまとめ
着物のデメリットをあげて、どう考えるかをみてきました。
着物に多少関心のある人なら、着物のメリットにも目がいくはずです。
扱いやすい素材(木綿・ウール・麻・ポリエステル)を選べば、お手入れが楽で価格も抑えられます。
コーディネートについては、一定のパターンに慣れつつ学ぶ努力はしてほしいです。
自分の理想の着物ライフを考えながら、ムリのない範囲で楽しんでくださいね。
では、次の講座にすすんでください。
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