講座「上級までの道のり」の10ページ目です。
お待たせしました、「着物の着方」の練習にはいりますね!
練習用の着物は、「ウール」「木綿」「つむぎ」のいずれかが滑りにくくて扱いやすいですよ。
それでは始めます。
きものの着方の練習(普段用・おしゃれ用の着物で)
まず、下着・足袋をつけ、ウエストの細い方はタオルを巻くなどして補正してください。
長じゅばんは、体にぴっちりと張り付くように着ます。
えもんの抜き具合も衿合わせも、長じゅばんの段階で決まります。
背中の中心がずれていないことも確かめてくださいね。
⇒「講座「上級までの道のり」NO4「長じゅばんをすっきりと着る・長じゅばんの種類」」
普段用(おしゃれ着用)着物の着方
着物の着方は、普段着から礼装用まで基本は同じですが、大きく二つに分けることができ、
- 普段用(おしゃれ用)
- 礼装用
ここでは普段用(おしゃれ用)の着物の着方を説明します。
長じゅばんに半衿がついていて、衿芯が入れてありますね。
先に下半身を整える
まず袖に腕を通します。
- 着物を羽織り、長じゅばんのたもとをもって、着物の袖に腕を通す
着物の丈は長いので、まず丈を合わせ下半身を整えます。
- 掛け衿のところを合わせて、左右対称に着ていることを確認する
- 衿の先から20センチくらいのところをもって、裾はくるぶしが隠れる位置にする
- 左手で持っている上前(うわまえ)は、右のももが前から見えないくらいの位置に決める
- いったん上前をはずして、下前(したまえ)を左脇にもっていき、つま先を10センチほどあげて手をはなす
- 上前を決めた位置にもっていき、つま先を数センチあげる
- 腰骨の数センチ上で腰ひもをぎゅっと締める
- 背中の腰ひもの下のシワを左右によせてとる
上半身を整える
次に上半身を整えます。
- 袖の下の空いているところ(身八つ口)から手を入れて、手刀にしておはしょりをまっすぐにする
- 掛け衿の位置を合わせて、下前の衿のおはしょりのところを三角に折りあげる
- 長じゅばんの衿が1.5センチほど見えるように上前の衿を決める(首の横は長じゅばんの衿と着物の衿が同じ高さ)。
- 腰と胸の間で、腰紐をしめる(このとき締める紐を「胸紐」とよぶ)。
- 背中のシワを脇の方によせ、胸のシワは胸紐の下に引いて、上半身を整える。
- おはしょりの底が腰骨のあたりになるように平行にして、だて締めをその上に締める
- 伊達締めは二度掛けして、クロスし端は挟み込む。
以上で着物を着ることができました。
背の方のおはしょりは、お太鼓結びをすると隠れるので、あまりきちんと整えなくてもかまいません。
着物着付けのチェックポイント、気をつけたいこと
着物を着る際に、一番気をつけたいのは衿合わせです。
正面から見て、半衿が左右同じ寸法で見えるように、鏡を見ながら衿の前を合わせましょう。
出来上がりのチェックポイント
鏡を見て、以下のチェックをしてください。
- えもんの抜き具合は、指4本分くらい
- 半衿が左右同じ幅で見えていること
- すそ線が真っ直ぐであること
- つま先が少し上がっていること
- 腰から下にゆがみやだぶつきがないこと
これらのチェックを毎回行っていくうちに、だんだんと慣れてなじんできます。
このあとお太鼓結びをすれば、「着物を着られる」と胸を張れますよ。
着付け練習の頻度と上達について
練習は継続する方が身につきます。
毎日1~2回ずつ続ければ、すぐにも上達するでしょう。
毎日もムリであれば一日か二日おきには練習してみてください。
そうすれば4~5回で、外出してみようかなと思えるようになるでしょう。
手順を覚えれば、仕上がりまでのスピードは短くなります。
鏡の前で、着物姿ができあがっていくのを楽しみながら行ってくださいね。
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