◆着物コート
着物を着始めると、冬には着物用のコートが必要になるかな?夏はどうしたらいいのかな?
と気になっている人もあることでしょう。
ここでは、着物のコートの種類や説明とともに、本当に必要なのか、夏と冬ではどんなコートの特徴があるのか、
また洋服と兼用できるコートについてまとめています。
着物コートとはどんな衣類?
着物コートは、防寒・塵除け・防雨のために長着(きもの)の上に重ねて着る、前が開いていない衣類です。
主に外出用の防寒着として用いられます。
着物用コートは、おしゃれ用・礼装用の両方の着物に合わせ、室内では着用しません。
着物コートの特徴
着物のコートは洋装の裁断・縫製になっています。
ポケットが胸の位置についているものが一般的です。
ポケットがあると、外出の際にキップやハンカチなどを入れられるので、なにかと便利です。
着物コートの種類
着物コートといえば、主にこの三種類です。
- 道行(みちゆき)コート
- 道中着(どうちゅうぎ)
- 雨ゴート
道行コートとは
◆道行衿の着物コート
防寒のための外出用のコートで、絹の袷仕立てが多いです。
丈の長さは6分丈から対丈まで、自由におしゃれを楽しめます。
衿が額縁仕立てのものを「道行コート(道行衿のコート)」といいますが、コートの衿は複数あり、
衿の名称によりコートを呼び分けています。
道中着とは
◆道中着
防寒のための外出用のコートで、ややカジュアルな印象です。
衿は着物の衿と同様で、前で紐で留めます。
素材は絹・ウール・化繊など。
雨ゴートとは
◆雨コート
防雨用の着物コートを雨ゴートといいます。
着物が濡れないよう、裾丈・袖丈は着物より少しだけ長く仕立てます。
ワンピース型とセパレート型があります。
「雨コート」には軽量で水をはじきやすい生地が選ばれます。
雨コートについて詳しくはこちらをご覧ください↓↓
https://kimono-story.com/34.html
着物コートは本当に必要?
着物を着る際の防寒用としての「着物コート」の必要性については、個人の状況や好みに応じてそれぞれ違う意見があります。
よく聞く意見をざっとまとめてみると、
気候や天気により必要性を感じる
冬の寒い日や風の強い日には、着物コートは非常に有効であると感じる人が多いでしょう。
寒さを感じるかどうかは個人差があるため、一般的なものとしては「必要不可欠」とは言えませんが、防寒としての機能を果たすためには有効です。
伝統的なスタイルを重視する
正式な場や伝統的なイベントでは、季節に合わせた正しいアイテムやアクセサリーを身に着けることが、伝統や礼儀として期待されることがあります。
外見やコーディネート
着物コートは、単なる防寒具としてだけでなく、全体のコーディネートやスタイルを完成させるアイテムとしても利用されます。
着物の外見を一段と豪華に見せたい場合や、コーディネートのアクセントとして使いたい場合には、着物コートが役立ちます。
体感温度や健康から考えて
寒さが苦手な人や、健康上の理由で暖かくしておきたい人にとっては、着物コートは非常に役立つアイテムであると感じるかもしれません。
結論として、着物コートは「必要不可欠」とは言えませんが、様々な目的や状況に応じて非常に役立つアイテムといえます。
それぞれの状況や好みに合わせて、着用するかどうかを判断すればよいでしょう。
着物コートの夏用の特徴
夏用の着物コートは、軽やかで通気性のある素材が使用されています。
これにより、暑い季節でも涼しさを保ちながら着物を楽しむことができます。
夏の暑い日に適したデザインとして、短めの丈や薄手の素材が採用されています。
これにより、涼しさをキープしつつ着用できます。
夏らしい明るい色や涼しげな柄が多く見られます。
花柄や涼を感じさせるデザインが、季節感を演出します。
着物自体が華やかな場面も多いため、夏用のコートはシンプルな装飾やディテールが多いです。
簡潔なデザインで、着物の魅力を引き立てます。
冬用の着物コートの特徴
冬用の着物コートは、保温性の高い素材が使用されています。
ウールや中綿、ダウンなど暖かさを確保する素材が採用されています。
寒い季節に対応するため、長めの丈や厚手の素材が一般的です。
着物全体をしっかりと覆うことで、寒さから守ります。
冬のコートは、シックな色調や落ち着いたデザインが多いです。
クラシックなスタイルで、冬の季節感を表現します。
寒さ対策とファッションの一石二鳥として、ファーなどのアクセントが取り入れられることがあります。
首元や袖口に装飾を施すことで、高級感も演出します。
寒い季節には着物の下にも着ることが多いため、内側にも裏地が施されています。
これにより、寒さからの保護がより効果的になります。
夏と冬といった異なる季節に合わせて、着物コートの素材やデザインが調整されています。
これにより、季節感を楽しみつつ快適に着物を楽しむことができますね。
着物コートを選ぶときのポイント
コートを選ぶとき、なるべく何種類かの着物と合うように、
オーソドックスな色目の、単色か飛び柄くらいのものを持つと、重宝します。
洋服と兼用できるコートがおすすめ
近年人気を博してるのは、温かく軽い素材を使った防寒用のコートです。
着物だけでなく洋装のときも利用できるよう、
袖丈や袖口を狭めるなどして、デザインにも工夫がされています。
実物を見て判断するのが一番かと思いますが、和洋兼用の防寒コートについて、特徴をまとめてみました。
デザインとスタイルのバリエーション
兼用の防寒コートは、日本の着物や洋服に合わせやすいよう、シンプルながらも洗練されたデザインが特徴です。
さまざまなスタイルやカラーが提供されており、異なるファッションに合わせることができます。
着物用の特別なディテール
着物を着る際に重要なのは、帯の位置や袖丈、裾の長さなど、着物独特のディテールを考慮したデザインです。
兼用のコートは、着物を美しく引き立てるために、これらの要素を考慮したサイズやカットが施されていることがあります。
暖かさと防寒性
防寒コートとしての基本的な機能は、暖かさと防寒性です。
保温性の高い素材や中綿、ダウンなどが使用されており、寒い季節に着物や洋服の上から羽織ることで、体温を保ちます。
調整可能なフィット
兼用のコートは、身体のラインに合わせて調整可能なデザインが多いです。
ボタンやベルト、ドローコードなどのアクセントが付いていることで、コートのフィット感を調節しやすくなっています。
多目的な着用法
防寒コートは、着物の外に羽織るだけでなく、普段の洋服とも相性が良いデザインが多いです。
カジュアルなスタイルからフォーマルな場面まで、幅広い着用法が可能です。
ポケットや収納機能
コートにはポケットや収納機能が付いていることが多く、携帯電話や小物などを収納できます。
これにより、必要なアイテムを手軽に持ち運ぶことができます。
季節の変化に対応
一年中使えるように、軽めの素材で作られたコートもあります。
これにより、秋から春までの季節に適応しやすくなっています。
手入れや保管のしやすさ
兼用の防寒コートは、一般的に洗濯機で洗えるものや、シワになりにくい素材が使用されています。
また、収納時にはコンパクトにたたんで保管できる場合があります。
これらの特徴を踏まえて、自身のスタイルや使用シーンに合った兼用の防寒コートを選ぶことで、快適な防寒対策を実現しましょう。
着物コートとは、必要ですか?冬用と夏用/洋服と兼用できるもの・まとめ
着物コートは「必要不可欠」とはいえませんが、様々な目的や状況に応じては役立つアイテムといえます。
現代は和洋兼用できるコートの種類がとても増えていますから、目的や使いやすさに応じて選べます。
<関連ページ紹介>
◆着物コート・衿のデザインや丈の違い・装いアップのコートの知識
◆羽織と着物コートのちがいは?着る場面・注意すること
◆着物の防寒ショールとは・ショール、ストールの巻き方羽織り方
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