◆七五三 愛知県熱田神宮
七五三のお参りは、いつからいつまでに行ったらいいの?
子供の成長を祝う行事ですから、最もふさわしいときにお祝いしたいものですね。
七五三といえば11月15日ですが、現代では前後の休日やお日柄の良い日にお祝いするのが一般的です。
別の日でお参りする場合には地域やご家族の都合、または社寺の都合に合わせて行います。
では具体的に日程やお日柄、子供のお祝いの年齢などをみていきましょう。
- 七五三のお参りはいつからいつまでか
- お日柄を選ぶ
- 数え年か満年齢か
七五三のお参りはいつからいつまで?
◆七五三のお参り
七五三のお参りをする日程は、10月中旬くらいから11月末までが最も多いです。
寺社仏閣によっては、10月上旬から12月の初旬まで(あるいは下旬まで)ご祈祷の受付をしているところもあります。
七五三のお参りのピークは10月下旬から11月上旬
11月15日を少し前後した11月中は、紅葉が美しくなり気温も過ごしやすいころ。
親族そろってのお参りには、11月中にとお考えのご家庭が多いです。
ただご両親の仕事の都合や混雑を避けたいという理由で、10月中にと考えるご家庭もあります。
七五三のピークは10月下旬から11月上旬といえます。
ピークのときは、神社への人出が多いだけでなく、衣装のレンタルや写真撮影が混みあいます。
参拝の日程が決まったら、早めに予約をしておきましょう。
七五三参り、神社の受け入れとご祈祷期間
◆七五三のお参りの看板 名古屋市内伊奴(いぬ)神社
9月にはいりしばらくすると、神社によっては「七五三参り」ののぼりを掲げたり、
御祈祷の予約をはじめるなど、七五三を知らせ始めます。
10月に入ればどこの神社もご祈祷の受付が始まっていますが、
9月または12月の参拝になるようなら、確認をされた方がよいです。
ちなみに(上の写真)名古屋市内の伊奴(いぬ)神社では、七五三のお参りの期間を9月から12月下旬としています。
この間はご祈祷を受け付けているという意味です。
七五三の混雑は土日祝
家族そろってのお参りを計画するとなると、やはり土日祝になりがちで混みあいます。
氏神様にお参りするのが一般的ですが、有名な(あるいは格式の高い)神社にお参りをしたいというご家庭もあり、有名な神社は土日祝に参拝者がふえます。
お参りの込み合う時間とすく時間
神社へのお参りは、午前中、特に10時から11時頃人出がピークとなります。
というのも 着替えや写真撮り、お参りの後食事会をするという段取りで、七五三参りを進めていくご家庭が多いからです。
空いた時間にと思えば、午後2時過ぎからはめっきりと参拝者は減ります。
お日柄(六曜)による日程の決め方
◆七五三はよき日に
日本には「六曜」(ろくよう)という、毎日の吉凶(縁起の良し悪し)を占う考え方があります。
六種類の「曜」にはそれぞれ意味があり、
- 縁起の良し悪し
- 禁忌の内容
が違うため七五三のお参りをするのに向いてるかどうかは、この内容が影響します。
六曜とは、大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅です。
大安(たいあん)はどんな日?
六曜の中で最も縁起の良い日、何事においても吉とされる日なので七五三のお祝いにも向いています。
友引(ともびき)はどんな日?
朝と夕は吉、昼は凶とされています。
慶事においては大安に次ぐ吉日なので七五三のお祝いの日に選ぶ人も多いです。
先勝(せんしょう・さきかち)はどんな日?
「先んずれば即ち勝つ」とされる日で、午前は吉・午後は凶の日柄で七五三のお祝いには午前中がよい。
先負(せんぷ・せんまけ)はどんな日?
「先んずれば即ち負けるとされる日で、午前中は凶・午後は吉の日柄。
何か行うには午後の方がより良いので七五三のお祝いも午後が良いでしょう。
赤口(しゃっこう・せきぐち)はどんな日?
午の刻といわれる11時から13時あたりのみ吉。
他の時間帯は全て凶。そのため慶事を行うのは避けた方が良いと考えられています。
もし選ぶなら正午前後が良いでしょう。
仏滅(ぶつめつ)とはどんな日?
日中凶の日柄。
六曜の中で最も縁起が悪いと考えられているので慶事は避けられます。
お日柄のまとめ
六曜の考え方は特に根拠があるわけではないですが、長い間言い伝えられた風習として信じられています。
それぞれのご家庭の方針や考え方で、七五三のお参りをしていただければと思います。
祖父母の方たちの習わしも参考になさってください。
七五三は数え年か満年齢か
本来七五三のお参りは「数え年」で行われてきました。
しかしながら近年では「満年齢」でのお祝いで行わることも増えました。
どちらかに決めなくてはならないわけではありません。
特に女の子の3歳の祝いは、数え年2歳でとなると「魔の2歳」とか「イヤイヤ期」といわれる時期のため、避けるご家庭も多いようです。
2024年七五三のお参りはいつからいつまで?お日柄選び/満年齢?かぞえ?まとめ
七五三のお参りは10月中旬から11月上旬を選ぶご家庭が多い。
衣裳の用意などもあるため、お日柄やお仕事の都合、親族皆さんのご都合の良い日を選んで、早めに決められるとよいですね。
ご祈祷ができる期間は社寺により違いがありますが、早い所は9月中旬から、12月中までという長期間のところも。
9月や12月になる場合は、あらかじめ確認されるとよいですね。
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六曜の風習はどのように日本に定着したかをまとめました
六曜は日本の暦文化に深く根付いた概念ですが、その定着過程は長い歴史を経ています。
◆六曜の伝来と初期の受容
六曜が日本に伝来したのは鎌倉時代(14世紀頃)とされています。当初は中国から伝わった時刻や方位の吉凶判断として使用されていました。
しかし、この時点では現在のような広範な普及には至っていませんでした。
◆江戸時代末期の流行
六曜が本格的に流行し始めたのは江戸時代末期です。この時期、六曜は主に以下のような用途で使用されるようになりました:
- 合戦の日時決定
- 勝負事の日取り選び
- 取引的な事の日程決定
◆明治時代の変遷
明治時代に入ると、政府は迷信排除の観点から「暦注禁止令」を発令し、カレンダーへの暦注記載を禁止しました。しかし、六曜に関しては例外的に扱われました。
- 1872年:太陽暦への改暦に伴い、暦注付きカレンダーの発行が禁止される
- しかし、国民の要望により「略本暦」に六曜と旧暦が残される
◆六曜の浸透と定着
1. 民間カレンダーでの記載**:暦屋が発行する民間向けカレンダーには六曜が記載され続け、これが六曜の浸透を促進しました。
2. 出版の自由化:1882年の太政官布達により、暦注の出版が自由化され、六曜を含む暦注の普及が加速しました。
3. 戦後の普及:日本国憲法による「表現の自由」の保障により、華やかなカレンダーが流行し、六曜の認識がさらに広まりました。
◆現代における六曜
現在、六曜は日本の文化に深く根付いており、結婚式や葬儀などの行事の日取り決定に影響を与えています。ただし、科学的根拠はなく、迷信的な要素が強いことも認識されています。
このように、六曜は長い歴史の中で徐々に日本社会に浸透し、文化的な慣習として定着していきました。
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