「京袋帯」とは、長さ約350~60センチ、幅は袋帯のように同寸で表裏使える帯です。
つまり長さが名古屋帯と同じ、見た目は袋状になった帯といえます。
もう少し詳しく説明しますね。
「京袋帯」の特徴
表布、裏布を同寸に断って、袋状に合わせて仕立てます。
芯は入れずに仕立てるので、やや厚地の生地が用いられます。
そのため生地の素材のよしあしが出ること、その素材を楽しめるのがいいところです。
裏生地といっても裏用ではなく、いわゆるリバーシブル(両面使い)できる生地を使うため、
両面の生地でお太鼓(または角出し)に結ぶことができ、二種類楽しめる利点もあります。
両面を使うため、相性のよい色柄や同質の生地でおもに作ります。
「京袋帯」は普段着~おしゃれ着の範囲で利用する帯で、軽いお出かけ程度までの着物に合わせます。
「京袋帯」の場合は、お太鼓柄はなく全通柄が一般的です。
「京袋帯」個人的に思うこと
ほっそりした20代の人より、ちょっと年齢が上の方のほうが、似合うような気がします。
両面の生地を生かせるのが特徴ですが、
- 胴にくる部分を2通りすることができる
- お太鼓にくる部分を2通りすることができる
つまり2×2で、4通りに見栄えを使い分けることが可能です。
胴帯とお太鼓の色柄が違うという、ちょっとした違和感が演出できるわけです。
このような京袋帯の組み合わせを楽しむには、無地または飛び柄の着物が向くかと思います。
「リバーシブル帯」「昼夜帯」との違い
表も裏も両方使えるものは「昼夜帯」(現代では「リバーシブル帯」ということもあります)という呼び名の帯もあります。
「昼夜帯」は薄い生地を用い芯を入れるものが一般的で、現代ではあまり作られない仕立て方です。
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