袴は、日本の伝統的な衣服の一つで、男女ともに着用されます。
和服の上に着る、腰から足首までを覆うひだのある衣類です。
袴には、筒状でスカートのようなしきりのない袴と、
ズボンのように二つに分かれている形態の袴があります。
袴の歴史
歴史的には、袴は武士や学生の正装として使用されていました。
現代では、式典や伝統行事、武道など特定の場面で着用されます。
袴のスタイル
男性用袴は、膝下の丈が一般的で、裾が分かれていることが多いです。
女性用袴は、長い着物の上に履き、裾が広がるスカート型のデザインです。
袴の用途
◆弓道場にて
卒業式、結婚式、祭り、弓道など、様々な場面で着用されます。
特に女性の卒業式での袴着用が近年人気です。
袴は、日本の文化や伝統を象徴する衣服として重要な役割を持ち、現代でも多くの場面でその魅力を発揮しています。
袴の種類
袴の種類は四種類あります。
行燈袴(あんどんばかま)
中に仕切りのない、ロングスカートのような形の袴です。
男性用は腰板があり、女性用には基本腰板はありません。
通常、厚手の布で作られ、丈夫で長持ちする設計になっています。
伝統的な色合いは地味なものが多く、日常的な作業着としても使用されました。
馬乗袴(うまのりばかま)
◆流鏑馬 やぶさめ
乗馬ができるよう、真ん中にふかい仕切りがある袴。
現在はスポーツや武道、伝統行事などで着用されます。動きやすさを考慮した設計で、裾が分かれています。
襠有袴(まちありばかま)
まち有り袴は、日本の伝統的な女性用の袴で、近年の女性の卒業式などで着用されることが多いスタイルの一つです。
まち有り袴の特徴をまとめると、
「まち」とは、袴の裾部分に設けられた折り返しや余分な布のことを指します。
これにより、袴の裾が広がり、動きやすさが増します。
まち有り袴は、裾の広がりがあるため、歩行時や動作時に足元が見えにくく、動きやすい構造になっています。
特に階段の昇降などでも足元が確保されやすくなります。
裾が広がることで、美しいシルエットを作り出します。
卒業式などのフォーマルな場での着用に適しており、優雅な雰囲気を演出します。
色や柄のバリエーションが豊富で、個人の好みや着物のスタイルに合わせて選ぶことができます。
野袴(のばかま)
裾が細く作られており、プリーツのあるズボンのような形です。
野袴は耐久性のある厚手の布で作られており、活動的な使用に耐えることができます。
しばしば綿や麻などの丈夫な素材で作られています。
着物に合わせるだけでなく作務衣の上着と合わせることもあります。
農作業や山仕事、釣りなどの野外活動に適しています。
また、伝統的な行事や祭りで着用されることもあります。
現代の女性の卒業袴は
現代の女性の卒業袴は、行燈袴かまち有袴です。
まち有り袴は、着用者の動きやすさと見た目の美しさを兼ね備えた、現代の女性に適した和装スタイルです。
特に若い女性の間で人気があり、卒業式などの特別な日に着用されることが多いです。
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