和服や着物で「おはしょり」という言葉があります。
これは着物や浴衣の長さを、自分にちょうどよい長さに調節したときに、ウエストあたりにできるタックのことをいいます。
見た目では帯のすぐ下にある折られた布のところです。
ではもう少しおはしょりについて詳しくお伝えします。
そしておはしょりの長さの目安、もし長くて余るようならどうしたらいいかについて。
おはしょりとは何ですか?
◆浴衣のおはしょり部分
女性の着物は一般的に長いもので、そのまま身に着けると裾が床に引きずるほどにしたててあります。
その長い裾を自身の身長に合わせて調節し、着用します。
その際に腰の部分で布が余ってしまいますが、この余った部分をきちんと整えた形を「おはしょり」と呼びます。
おはしょりの語源は何?
「おはしょり」の語源については、古くから使われている日本語で、「折る」または「畳む」という意味の「折り」が語源とされています。
おはしょりを作るときには、余った着物の部分を腰の部分で折り畳むので、その行為を表しているといわれています。
ですので、「おはしょり」とは、文字通り「折り畳まれた部分」という意味になります。
おはしょりはその上から帯を締めるため、見た目にも重要な役割を果たします。
見栄え良く、洗練された印象を出すためには、おはしょりは美しく形を整えるとよいものです。
特に、見える部分と帯のバランス、いわゆる黄金比率が着物の美しさを左右するといってよいでしょう。
あまり慎重になるのもなんですが、おはしょりが長く見えすぎるとあまり格好がよくありません。
同様に、おはしょりが見えないくらいになると、着物のサイズが合っていないと思われてしまうこともあります。
適度な見え方、つまり黄金比率が大切というわけです。
おはしょりの長さはどれくらいが一番いい?
着物のおはしょりの長さは人それぞれの体型や身長によりますが、一般的な目安としては5~6cmほどが美しいとされています。
その長さが、着物の全体的なバランスを整えるうえで一番見栄えのよい長さであるといえます。
しかし、おはしょりの長さはその人の体型や着物の種類、または着る場所や場面によって微調整することがあります。
◆やや短めのおはしょりでの着こなし
結局のところ、一番美しいと感じられるおはしょりの長さは、自分自身の体型や身長、そしてその日の気分やスタイルによる部分関係してきます。
そのため、自分にとって最適な長さを見つけることが大切です。
浴衣のときと着物のときのおはしょりの長さ
浴衣と着物ではその目的と着る場所が異なるため、おはしょりの長さを変えることもあるかもしれません。
よそ行きの着物の場合、一般的にはおはしょりの長さは通常より長めにとることもありますが、それは裾を長く着付ける留袖などの場合にあるかもしれません。
正式な場での着物の着用では、7~8センチの長さで着付けるとよいと書かれたテキストもあります。
一方、浴衣はもともと普段着として着られるもので、カジュアルなシーンでよく着用されます。
そのため、おはしょりの長さについてはより自由度があると言えるでしょう。
カジュアルな印象のため、おはしょりは通常より短くても軽快でよいといえます。
おはしょりが長いときはどうする?
おはしょりが長すぎて余ってしまうばあいは、腰ひもや胸紐をしてから、余分な部分とおはしょりをととのえてから、腰ひもでとめるとよいでしょう。
この上に伊達締め、帯をします。
おはしょりって何?長さの目安/余るときの対処法/女性の和服着物浴衣・まとめ
おはしょりとは長い丈の着物を着るときに、余る長さを腰の近くで折りまとめてある部分。
男性の着物には、おはしょりはありません。
子供の着物には成長に合わせておはしょりをとる場合があります。
帯のすぐ下に見えるので、正式な場に出る着物のときはきれいに整えるとよいでしょう。
現代ではおはしょりの長さは6センチ前後が一般的です。
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