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着物の丈(身丈)が短い/長いとき・身長との関係/お直し方法と対丈の着方

着物の身丈のお直し方法・短いままの着方や工夫で対処も着物の丈(たけ・身丈)の目安は、自分の身長です

(女性の場合)。

例えば身長160センチの人なら、着物丈が160センチのサイズがちょうどよいです。

ただピッタリのサイズでなくても、数センチ前後する程度なら着用できる範囲です。

でも譲ってもらったり、リサイクルショップのものは、

自分にちょうどよい丈というわけではありませんね。

ここでは、着物の丈と身長との関係、着物の丈が短い時や長い時のお直しの方法を中心にお伝えします。

また「対丈(ついたけ)」という着方についても。

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着物の丈と身長の関係

訪問着 着物

着物の丈(着丈)=着物の長さは、身長と同じくらいがちょうどよい長さです。

着物の長さのことを正確には「身丈(みたけ)」といい、着物の肩山から裾までの長さをいいます。

身長160センチの人なら身丈も160センチくらい。

身長155センチの人なら身丈も155センチくらい。

そして身丈はその前後5センチほどなら、おはしょりをとりつつほぼ着られる長さです。

表にまとめると、

身長 身丈の参考サイズ
150cm 145~155cm
155cm 150~160cm
160cm 155~165cm
165cm 160~170cm
170cm 165~175cm

これらの数値はあくまで参考サイズで、個々の体型や好みにより異なる場合があります。

着物の身丈は肩山から裾まで

着物の身丈は肩山から裾までの長さを言いますが、中には衿の真後ろから裾までとする考え方もあります。

そうすると2~3センチ短くなるため、あつらえるときや購入する際に、身丈が肩山からのサイズなのかどうかは確かめてください。

着物の丈が短いときのお直し方法

紬着物 トリコロールカラー

着物の丈(身丈)が短いとき、着心地が悪いので長くしてほしい。

そんなとき、どのようななお直しがされるのでしょうか。

着物丈(身丈)を長くするお直しの方法

着物の丈を長くするにはどんなお直しをするのかというと、

「足りない分を帯で隠れる位置に継ぎ足します」。

着物の身丈を長くする修理は専門的な技術を必要とする作業で、一般的には次のようなプロセスを経ることが多いです。

<着物丈を長くするお直しの具体的な方法>

  1. 解体: まずは着物を部分的にまたは全体的に解体します。これにより、修理のための布を挿入するスペースを作ります。
  2. 布の選定と準備: 追加する布は、着物の色、柄、素材に合わせて選ばれます。可能であれば、元の着物と同じ布を使用するのが理想的ですが、それが難しい場合はできるだけ近いものを選びます。選んだ布は、必要な長さと形状に切り取られ、準備されます。
  3. 挿入: 準備した布を解体した着物の部分に挿入し、合わせます。これにより、着物の長さが延びます。
  4. 再構築と仕上げ: 布が挿入されたら、着物は再び組み立てられ、最終的な形に仕上げられます。必要に応じて、他の部分も修正されることがあります。

着物丈を長くするというお直しは、お直しの中でも手間がかかり、難易度の高い作業です。

また、コストや時間もかかるため、その点も考慮する必要があります。

直してもらう料金

このように直してもらえば、自分にぴったりの着物丈になるので着心地がよいです。

当然どこか直しているかなどは、着た時の見た目ではわかりません。

料金は1.5~2.0万円前後です。

直したくないときの工夫

「費用もかかるしほかに直したいところがない」ということであれば、そのままでもよいかもしれません。

つまり「丈が短いまま着てしまう」のです。

当然おはしょりは少ししか出ないか、全く出ないこともあるでしょう。

そのときはこんな工夫はいかがでしょう。

おはしょりがちょっとしか出ない

おはしょりがちょっとしか出ない、そんなときはこのどちらかの対処法を試してみてください。

  1. そういうもんだと気にしない
  2. 帯の内側におはしょりを隠す

2のおはしょりを帯にかくしてしまう着方を「対丈(ついたけ)で着る」といいます。

若い方やほっそりした方は、あまり違和感なく着られるかと思います。

「対丈で着る」ときの工夫

おはしょりの部分を帯にかくしてしまう着方を対丈で着るとお話しました。

わずかのおはしょりを出して着るより、おはしょりを見えないように帯にしまいこむわけです。

そうはいっても、おはしょりがないのは気になる、

対丈で着るのはちょっと・・・という方は、

羽織またはショールでおはしょりあたりを隠すのも手です。

寒い季節にしか通用しませんが、「この着物は対丈で」と自分で納得しておけば問題ないのではないでしょうか。

着物の丈が長いときのお直し方法

着物 小紋 風車

次に着物の丈がとても長いときですが、

たいていはそのままおはしょりを多くとることで着こなします。

自分の身長より10センチくらい長い丈までは、それで着られると思います。

まれに15センチ20センチと長いなら、短くするお直しを検討しましょう。

おはしょりを多くとって着る方法

おはしょりを多くとるには、最初に締める腰ひもを高い位置で締めます。

おはしょりがはじまるところが高いほど、おはしょりがたくさんとれます

いつもの位置に腰ひもがないといやだなと感じる方は、

いつもの位置に締めてから、数センチあがった位置にさらに腰ひも(腰ベルト)をしてください。

その後おはしょりの形をととのえて、帯で隠れる位置に丈の余分を伊達締めでとめます。

着物の丈(身丈)を短くする直し方

着物の丈を短くする方法は二種類あります。

  1. 裾を切る
  2. 中揚げをする

裾を切ると元に戻せないので了解のうえ行ってください。

中揚げというのは、帯に隠れる部分に縫いこみをして丈を短くします。

着物の丈(身丈)を短くお直しするときの料金

料金は、裾を切る方法の方がお安く、8千円~1万円(目安)。

中揚げにすると、1万円から1.5万円(目安)です。

着物の丈(身丈)が短い/長いとき・身長との関係/お直し方法と対丈の着方・まとめ

丈の短い着物は、お直しして着心地よくするか対丈で着こなすことも。

丈が長い着物は、身長より10センチほど長いなら、おはしょりを多くとってみてください。

※料金の目安は私の知る限りなので、依頼先に相談なさってください。

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プロフィール
この記事を書いた人
きらこよしえ

着付け師範として着物着付け教室を運営。簡単着付けの2部着物など考案、雑誌に取り上げられたり、着物用下着など監修者。温泉好きでスーパー銭湯や温泉巡りでドライブ旅行趣味。温泉ソムリエ資格取得。旅系ブログna58.net YouTube運営。

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