袷(あわせ)=裏地付きの着物はどのようなタイミングでお手入れをするとよいか迷いますね。
絹(シルク)生地の着物は、脱いだらまず着物ハンガーに掛けて2~3時間以上置きます。
体温や湿気がとでからたたみます。
翌日にはたたむようにしましょう。
というのも長期間ハンガーにかけたままにすると、裏地と表地のつり合いが悪くなることがあるからです。
ではお手入れについて以下の順にお話しますね。
- 袷(あわせ)の着物をたたむ前の注意
- 着物の袖口の汚れ落とし
- 収納について
- クリーニングの目安
袷着物をたたむ前の注意
着物をたたむとき、以下の三点をチェックしましょう。
- 汚れがついていないか
- ほつれがないか
- ほこりをはらう
ではチェックする点をよりくわしくいていきましょう。
汚れが着きやすい場所
着物を着用して、汚れがつきやすい場所は、
- 衿
- 袖口
- 裾
- 上前
です。
そこを主に確認しましょう。
ほつれがないか
糸のほつれているところがないかも要チェックです。
脇の袖と見頃のつなぎ目は動きが激しいところなので、ほつれやすいです。
よくきることの多い着物は、裾の内側である裏地の部分がすりきれてくることがあります。
ほこりを払う
着物ハンガーにかけたまま、ほこりを払います。
ほこりを払う具グッズは、これがおすすめです。
- 毛足が柔らかいブラシ
- コットンパフ
- 柔らかい木綿
などを利用して、そっとほこりをはらっておきましょう。
着物の袖口の汚れ落とし
◆着物の袖口の汚れ落とし
袖口は内側の手首のあたる辺りが汚れやすいです。
薄い汚れのうちに落としておきましょう。
よく利用されるのは、ベンジンやリグロイン。
下に木綿の白い布を敷き、やはり木綿の白い布にベンジンを塗布して、軽くトントンっとたたくようにします。
汚れ落としの揮発剤
◆汚れ落としの揮発剤三種類
薬局で購入できる揮発剤の主なものです。
これらは揮発性の有機溶剤なので火気厳禁です。
書いてある使用方法を守ってくださいね。
たたんで収納
汚れがない、ほつれがないことがわかれば、たたんで収納します。
着物は基本「本だたみ」でたたみ、タンスなど所定の場所に収納します。
一枚ずつたとう紙にいれるか風呂敷につつむのが一般的です。
普段用の袷着物であれば、包まずに数枚積み重ねてもいいでしょう。
シワが気になるときはとってから収納
ヒップや胴回りなど、シワが大きく残っているときは、シワをとってから収納します。
あて布をして、アイロンをあててシワをとります。
そのあとは必ず熱が取れてからたたみます。
紬類はシワが残っていても、収納中にとれることもあるので、あまり神経質にならなくてよいでしょう。
◆シワのとり方はこちらを参考に
https://kimono-story.com/428.html
クリーニングの目安について
着物のクリーニングは、「丸洗い」といいます。
「京洗い」という言葉もありますが、これも「丸洗い」と同じです。
では丸洗いする時期、目安についてです。
<着物のお手入れの目安>
- 数回~10回程度着たら、「丸洗い」に出す
- 丸洗いを3~4回したら「洗い張り」に出す
(「洗い張り」は着物を解いて反物状にして、水と洗剤で洗うことです)
裏地付きの着物(絹 シルク)袷のきものの手入れやクリーニングの目安・まとめ
長期間着物ハンガーにつるしておくと、裏生地がゆるむ(袋状になる)ことがあるので、特に上質の着物ほど注意してください。
数年に一度という頻度のものは、利用後クリーニングしてから保管がよいと思います。
<関連ページ紹介>
◆着物のしわ取り(シワのばし)アイロンをかける具体的な方法!
◆正絹の長襦袢を洗濯機で洗った失敗談・正しい洗い方を説明
◆腰ひも・伊達締め・洗い方とたたみ方、しまい方・おすすめの方法
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