長襦袢と半衿の洗い方(洗濯方法)
をお伝えします。
この長襦袢は自分で洗えるのか心配という人、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 半衿の洗い方
- 長じゅばんの洗い方
の順にお伝えしますね。
半衿の洗い方とお手入れ
白い半衿は汚れが目立つので、気づいたら早めに洗います。
長じゅばんに取り付けたままの場合と、取り外す場合でわけてお話しますね。
半衿を取りつけたまま長じゅばんを洗ってよい場合
半衿と長じゅばんがともに洗える素材の場合は、外さなくてかまいません。
<例>
- 半衿も長じゅばんもポリエステルの場合
- 半衿も長じゅばんも木綿の場合
- 半衿と長じゅばんの一方がポリエステル、一方が木綿の場合
半衿を取り外す場合
半衿と長じゅばんがともに洗える素材ではない場合は、取り外して洗った方がよいです。
取り外して洗った方がよい場合は次のような場合です。
- 半衿、長じゅばんともに絹素材の場合
- 半衿がポリエステルか木綿で、長じゅばんが絹素材の場合
- 半衿が絹素材で、長じゅばんがそれ以外の場合
絹素材の半衿の洗い方
半衿はどんな素材も、手洗いした方が汚れを落としやすいと思います。
そのためできるだけ半衿は単独での洗いがおすすめ。
特に絹素材の半衿はとてもデリケートなため、取り外して単独で手洗いを。
汚れの部分を集中的に洗う
首に触れるところがうっすらと汚れます。
半衿の具体的な洗い方を次にまとめておきますね。
<絹の半衿の洗い方・手洗い>
- たらい・洗面器などに水またはぬるま湯をはり中性洗剤をとかす
- 軽く優しくもむように洗う
- 落ちない汚れは、やわらかいブラシにおなじ洗剤をつけてたたくように落とす
- よくすすいでからタオルで水分をとりアイロンで仕上げる
※アイロンをかけるときは裏側からかけるかあて布を。
洗える素材の半衿の洗い方
◆小紋柄の半衿 ポリエステル
ポリエステルや木綿の場合は、絹ほど優しく洗う必要はありません。
普通の洗濯洗剤でもOKで、汚れの強いところは柔らかいブラシを使うのは同じです。
次回のために取り付ける
洗い終わった半衿は、たたんで収納します。
ですが、次回も同じものを利用するなら、長じゅばんに取り付けておくのがベターです。
長じゅばんの洗い方とお手入れ
次に長じゅばんの洗い方とお手入れをお話します。
以下の3つに分けますね。
- 洗える絹の長じゅばん
- 洗えない絹の長じゅばん
- ポリエステルや木綿の長じゅばん
1.洗える絹の長じゅばんは洗濯指示で
絹の長じゅばんの中には、「洗える」と表示のあるものがあります。
「洗える長じゅばん」として購入したものは、その「洗濯の指示」に従って洗います。
たいていは、「中性洗剤を用いて単独で手洗い」をします。
<洗える絹の長じゅばんの洗い方の基本>
- 中性洗剤で軽く押し洗い
- よくすすぐ
- 軽く脱水する
- 半乾きでアイロンをあてる
洗えない絹の長じゅばん
洗えると表示のない絹の長じゅばんは、縮んだり型崩れすることがあるので、クリーニングに出すようにします。
その際は半衿はとらなくてよいです。
※自己責任でお願いしますが、私は「洗える」と表示のない絹の長じゅばん(ひとえ)も手洗いしています。
方法は先に書いた<洗える絹の長じゅばんの洗い方の基本>と同じです。(きらこよしえ)
ポリエステルや木綿の長じゅばんの洗い方
◆夏用の麻の長じゅばん
家庭で洗うことのできる長じゅばんの素材には、
- 「木綿」
- 「ポリエステル」
- 「ウール」
- 「麻」
- これらの混紡
があります。
代表的なポリエステルや木綿の長じゅばんの洗い方を説明します。
<ポリエステルや木綿の長じゅばん・洗い方>
- たたんで洗濯ネットにいれる
- 洗濯機なら、弱洗い、おしゃれ着洗い、ウール洗いなど水流が弱めの洗い方
- 脱水は短め(1分弱)で
- 着物ハンガーにかけ風通しのよいろころに干す
ポリエステルや木綿の半衿なら、そのままつけて洗います。
半衿の汚れがひどいようなら、その部分に洗剤をつけておきます。
ポリエステル素材の場合はアイロン不要のことが多いですが、それ以外の素材はシワが残ることもあり、その際はアイロンを使用してください。
※ウール素材のものは洗濯機より手洗いがおすすめ
長じゅばんと半衿の洗い方/ポリエステルと綿・絹素材はてねいに・まとめ
洗えるかどうかは洗濯表示でまず確認を。
絹(シルク)のものは、洗える表示有りなしで扱いがかわるものの、ほかの素材は自分で洗うことができます。
絹の半衿は取り外して優しく手洗いを。
◆絹の長じゅばんを洗濯機で洗った失敗談・こうなりました。。。
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長襦袢の「じゅばん」という名前の由来
長襦袢の「じゅばん」という名前の由来について調べてみました。
「襦袢(じゅばん)」の語源はポルトガル語の「gibâo(ジバゥン)」に由来します。この言葉の変遷は以下のように説明できます。
1. もともとはアラビア語の「Jubbah(ジュッバ)」という言葉から始まりました。これは「胴着」を意味し、丈の長い前開きの立衿のガウンのことを指しました。
2. 中世になると、この言葉がポルトガルに伝わり、「すその短い上着」を意味する「gibâo(ジバゥン)」に変化しました。
3. 信長の時代、キリシタンによって日本に伝来した際に、この「gibâo(ジバゥン)」が「じゅばん」と呼ばれるようになりました。
4. その後、日本語で「襦袢」という漢字が当てられ、現在に至ります。
当初、日本に伝わった「じゅばん」は袖のない短い上着でしたが、時代とともに日本の衣服文化に合わせて変化し、現在の長襦袢の形になりました。
このように、「じゅばん」という名前は、アラビア語からポルトガル語を経て日本に伝わり、日本の文化の中で独自の進化を遂げた結果として今日に至っています。
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