長襦袢(じゅばん)の役割と種類・季節による着分けについて

広衿の長じゅばん

着物の下に着る長襦袢、主な役割は「着物の衿の汚れ防止」と「下着と着物との調整」です。

長襦袢の衿は顔のすぐ下にみえるので、着物を引き立てるおしゃれの要素も持っています。

長襦袢も衣類ですから、着物と同じように季節によって着分けが必要です。

といっても、そんなに難しい話ではありませんよ。

ここでは、

  • 長じゅばんの種類と特徴
  • 季節による着分け方

についてお伝えしますね。

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長襦袢の種類は二種類

まず最初に「女性の長襦袢は二種類ある」ということから。

それは仕立て方による違いで、

  • 「関東仕立て」
  • 「関西仕立て」

どこで見分けがつくかというと、長着(着物)でいう「おくみ」のところです。

※「おくみの部分」というのは、衿の途中から真下につながる布のところをさします

長じゅばんだと幅8センチほど

  • 「関東仕立て」には「おくみ」の部分がなく、「通し衿仕立て」とも呼ばれる仕立て方
  • 「関西仕立て」には「おくみ」の部分があって、「別衿仕立て」とも呼ばれる仕立て方

「関東仕立て」の長襦袢の特徴

「関東仕立て」の長襦袢は、おくみの部分がなく半幅の地衿が裾まで続きます

普通体型の方なら問題なく着用できますが、ふくよかな方には適しません

普通体型でも胸が大きい・腰回りが大きいという方は、着こなしにくいかと思います。

「関東仕立て」の方が標準型とされていましたが、現代ではこちらを選択する人は少ないようです。

「関西仕立て」の長襦袢の特徴

広衿の長じゅばん

◆広衿の関西仕立て長じゅばん

この写真は「広衿」の「関西仕立て」の長襦袢です。

「関西仕立て」の長襦袢は、おくみの部分があるので身幅が「関東仕立て」より広いです。

前合わせがゆったりするので着やすく、どんな体型の人にも合う仕立て方です

現代では「関西仕立て」を選択する人の方が多いでしょう。

<体型による着分け>

  • 「関東仕立て」は身幅が狭く、細身~普通体型の方向き
  • 「関西仕立て」は身幅は広め、普通~ふくよかな方向き

次に衿について、衿には二種類あります。

長襦袢の衿は二種類

長襦袢の衿は「広衿」と「バチ衿」の二種類あります。

礼装には広衿の長襦袢を、普段用にはバチ衿の長襦袢を合わせます。

ですが、現代では扱いやすいことから礼装用でもバチ衿仕立てを利用することがあります。

長襦袢の季節による着分け方

夏物の着物と夏用長じゅばんを着用した姿

◆夏用着物と夏用長じゅばんの着姿

さて長襦袢も着物と同様、季節によって着分けます。

暑いときは涼しい素材、寒いときは温かい素材、これは当然ですね。

また、裏地のあるなしなどでも、温度調節をします。

長襦袢を着分ける目安

着分ける目安としては、夏向きとそれ以外の季節で大きく分かれます。

夏~盛夏に向く素材(絽・紗・麻)

<絽の長襦袢を着る時期>

夏物で「絽」の長襦袢を着る時期は、6月・7月・8月・9月

<紗・麻の長襦袢を着る時期>

夏物で「紗」・「麻」の長襦袢を着る時期は、7月・8月

秋冬春向きの素材(絹・ポリエステル)

<裏地付きの長襦袢を着る時期>

裏地付きの長襦袢を着る時期は、11月から4月

※カジュアルな着物の場合は、この時期にも裏地なしのこともあります。

<裏地なしの長襦袢を着る時期>

裏地なしのひとえの長襦袢を着る時期は、5月・10月

特に季節の変わり目は、気温や体調に合わせて選んでくださいね。

裏地付き長襦袢は減少している

裏地付きの長襦袢は、保温力があるので冬にふさわしいものです。

ですが現代では空調設備が整っていることもあり、仕立てる人は減っています。

着物を頻繁に利用しない方は、裏地付きの長襦袢を持たなくてもよいかもしれません。

そのほかの長襦袢の役割・裾さばき

裾さばきのよい長じゅばんを選んで

長襦袢には最初に「下着と着物との調整」という役目があるといいました。

その「調整」が「着物の裾さばきをよくする」というものです。

長襦袢の裾さばきがよいと、歩きやすく着物が傷みにくいです。

上等な着物には、生地を守るために長襦袢の裾丈は着物の裾丈になるべく近い長さにするとよいです。

長襦袢(じゅばん)の役割と種類・季節による着分けについて・まとめ

長じゅばんの役割は「着物の衿の汚れ防止」「下着と着物との調整」「おしゃれの一要素」。

長襦袢の種類は、「関東仕立て」と「関西仕立て」の二種類。

現代では「関西仕立て」の方が主流。

季節の変わり目の長じゅばん選びは、気温や体調で判断を。

着物を着る機会が少ない人は、バチ衿で関西仕立ての長じゅばんをひとえで仕立てるのが合理的でしょう。

上等な着物を守るため、裾丈は着物丈に近い長さに。

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