和装のときの男性の長襦袢(ながじゅばん)について、役割やサイズ、丈についてお伝えします。
長襦袢は着なければならなかという疑問にもお答えします。
男性の長襦袢の役割
◆男性 長襦袢
長襦袢は着物や羽織の内側に着るもので、直接の汗や皮脂が外側の衣服につかないように保護する役目があります。
そして体のラインを整え、美しく和装をまとうための基盤となります。
綿や絹、麻などの素材によって、季節に合わせて選ぶことで、和装姿を快適にととのえます。
男性の長襦袢のサイズや丈
長襦袢は体にフィットするように作られているため、サイズ選びは重要です。
一般的に、袖丈や着丈は外側の衣服からはみ出さないように選ばれます。
長襦袢の身丈は、長着の着丈よりも2~3cm前後短く調整し、裾が着物の下から見えないように保ちます。
特に透ける薄物の着物の下での長襦袢は、外から見えることがあるため、裄や裾が短すぎないよう注意が必要です。
裾がちょうど見えない長さにすることで、慣れた和装の佇まいとなります。
長襦袢を着ないで着物を着るはあり?
◆浴衣 角帯
男性の和装では、長襦袢なしで着物と羽織という着方はできるでしょうか。
男性の和装において、長着と羽織はスーツと同等であり、長襦袢はワイシャツの役割を果たします。
長襦袢を省いて長着と羽織を着るのは、ワイシャツを着ずにランニングシャツにネクタイを結び、スーツを着るのと似ています。
これをオシャレと見なすか、変わったスタイルと感じるかは、人それぞれの感じ方次第です。
ということですから、伝統的な正式な場やフォーマルな場では、長襦袢は必需品です。
正式な場では長襦袢を着ることで、礼節を守るとともに、和装の美しさを引き立てることができます。
しかし、近年のカジュアルな和装や、特定のファッションのスタイルであれば、長襦袢を着ない選択もあります。
ただし、外側の衣服に直接汗や皮脂が付くリスクがあるため、その点を考慮して選ぶ必要があります。
最終的には、和装の目的や着るシーン、そして自分のスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
男性の長じゅばんの素材と色
男性の長じゅばんの生地の素材は、モスリン、ポリエステル、麻、縮(ちぢみ)などがあります。
色は白や淡い色が主流ですが、冬用には濃い色合いのものが主流です。
暑い時期用として麻や木綿、縮みのもの、冬は木綿、モスリン、ポリエステル、絹のもの、季節や用途に合わせて素材が変わります。
素材の一つのモスリンの生地の長じゅばんは、普段着で色柄が豊富です。
そのほかの素材は、無地が最も多く、縞、格子、小紋柄が主流です。
総じて、男性の長襦袢はシンプルで合わせやすい形状と色味をしており、他の和装とのコーディネートがしやすいです。
男性の長襦袢の役割/サイズや丈/長襦袢を着ないとどうなる?・まとめ
男性の長襦袢は、汗や皮脂が着物(長着)につかないよう汚れ防止のために着ます。
浴衣のときは必要ありません。
男性の長襦袢は洋服でいうワイシャツと同じ役割なので、着物と羽織を着る装いのときに長襦袢なしでは、ワイシャツを着ずにネクタイをしめる装いになります。
正式な場面では長襦袢を着ることで礼節を守るとともに、和装の美しさを引き立てることができます。
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