爪皮=「つまかわ」とよみます。
爪皮(つまかわ)は、下駄の前方に取り付けて、足や鼻緒を雨やどろからよけるためのものです。
また寒い季節、足先の防寒用にも用います。
別名「下駄カバー 」または「 爪(つま)かけ」とも。
では下駄に取り付けて使う「爪皮」の取り付け方や保管の仕方などをお伝えしますね。
爪皮(つまかわ)の形状と特徴
◆爪皮
爪皮はつま先部分と指全体をおおう部分がつながり、左右にゴム通しの穴があいています。
素材はビニール製
雨をよけるための爪皮は、ビニール製が主流です。
防寒目的の爪皮について
防寒を目的にした爪皮もあり、素材は起毛素材・皮などの保温性のあるもので作られています。
写真のものは、鼻緒と爪皮がおそろいで、セットで販売されていました。
主に単独で販売されているので、鼻緒とのバランスを考えて好みのものを選んでくださいね。
時雨下駄(しぐれげた)とは
時雨下駄(しぐれげた)は、日本の伝統的な履物である下駄の一種です。
下駄は、木製の台と、布製の鼻緒(はなお)で構成されているので、履くことで地面から足を離して歩くことができます。
これにより、足を濡らさずに歩くことができるため、雨の日に特に便利です。
時雨下駄は、雨の多い時期や雪の日に使用されることが多く、特に時雨(しぐれ)の季節に重宝されます。
時雨とは、晩秋から初冬にかけての季節の変わり目に降る細かい雨を指します。
この時期には、落ち葉が濡れて地面が滑りやすくなることがあるため、時雨下駄が安全に歩くために役立ちます。
時雨下駄の特徴は、台の部分に滑り止めの役割を果たす凹凸が施されていることです
これにより、濡れた地面でも滑りにくくなります。
また、下駄の歯が高く、地面から足を高く持ち上げることができるため、雪の日にも適しています。
現在では、時雨下駄はあまり一般的ではありませんが、伝統的な日本文化を愛する人々や、趣味で着物を着る人たちにはまだ愛用されています。
また、観光地や温泉地では、伝統的な趣を楽しむために時雨下駄を履くことがあります。
爪皮の取り付け方取り外し方・手入れと保管
取り付け方・外し方
◆爪皮を下駄につけたところ
下駄の後方の歯にゴムをかけ、カバーの部分を下駄の先端にかぶせます。
ゴムが伸びてしまわないよう、必要なつど下駄の歯にゴムをかけて使用します。
取り外すときはその逆で、カバーの部分をはずしてからゴムをはずすと取りやすいです。
そのとき ゴムを強く引っ張りすぎるとゴムの傷みがはやいので、気をつけてください。
使用後のお手入れと保管
使用後の手入れは、まず爪皮をとりはずします。
そして乾いた布で水分をぬぐい、風通しのよいところにおいて乾かします。
◆保管は前歯にゴムをかけて
保管は、乾燥した場所に下駄と爪皮を別々におくか、下駄の前歯にゴムをかけてゴムに負担がかからないようにしておきます。
下駄につける爪皮(つまかわ)とは/取りつけ方保管/時雨下駄(着物用語)まとめ
下駄と爪皮がセットで販売されているものが欲しいときは「時雨下駄」をお求めになるとよいです。
すでに下駄をお持ちなら、爪皮のみを購入されればよいです。
爪皮は普通サイズであれば、一般的な下駄に取り付けることができます。
透明な爪皮・爪掛けはどんな下駄にもマッチ。
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