教員(先生)の袴姿は、厳かな雰囲気が醸しだされとても印象的です。
卒業式に向けての準備もいろいろとご多忙とお察しします。
さて準備にあたってこんな問い合わせをいただきます。
「教員(先生)の袴は、学生の袴姿と一緒でよいですか?」
送る立場の先生は、卒業生(短大・大学など)の華美な袴姿とは一線を画します。
どんなに若い先生であっても、やはり稟とした潔いのお姿でのぞんでいただきたいものです。
先生におすすめの着物と袴は、周囲から期待される姿ともいえます。
先生に期待される着物と袴・ルールは?
先生に期待されている袴姿とは、いったいどんな姿でしょう。
- 「凛としている」
- 「カッコいい」
- 「清楚である」
- 「潔さを感じる」
といった雰囲気のする袴姿が、父兄や生徒からの評判がよいです。
一言でいえるルールではないので、
以下先生にふさわしい袴の色や着物の種類についてみていきましょう。
先生におすすめの袴の色
◆左が赤みのある紫、右が深い緑色
先生が着る袴は、落ち着きのある色がよいです。
具体的には、
- 「緑色」
- 「紺色」
- 「紫色」
- 「茶色」
がおすすめの色です。
これらの色は、多くの着物の色に合わせやすいです。
袴は単色のシンプルなものがよいと思います。
刺繍やぼかしなどのないものの方が、凛とした印象になります。
先生の袴に合わせる着物の種類
◆先生向きの着物の色
先生におすすめの着物の種類は、訪問着または付け下げ・色無地がおすすめです。
若い未婚の先生は、単色の中振り袖もよいでしょう。
訪問着は胸周辺に柄がありますが、控えめを選ぶようにしたいです。
先生の着物の色
着物の色はあまり関係ないですが、目立つ色はさけます。
袴の色とのバランスを考えて選んでください。
先生の袴姿でおすすめしないNGな装いは?
卒業式の主役はあくまで卒業生。
卒業生より派手になってしまわないように気をつけないといけません。
NGな袴姿の装いはこんな着物
- 振袖:送る立場として華美すぎる
- 小紋や大きな柄の着物:華やかな印象で華美すぎる(柄が全体に入ったものは学生向き)
- 絣(かすり)柄の着物:学生のような幼さを感じさせてしまうことがある
- 刺繍入りや派手な色の袴:厳かさがなくなる
- 華美なメイクやヘアスタイル・髪飾り:さけた方がよい
先生の袴と着物の選び方
先生用のセットが無難
◆控えめな柄の訪問着と紫色の袴の例
いざ選ぶとなると、数が多くて迷うかもしれませんね。
そんなときは、単品で合わせるのでなくセットものをみてみましょう。
「先生用の袴セット」なるものがあれば、その中から選べばまず問題ないでしょう。
ただし年齢や、お勤めの学校のしきたりなどを考慮のうえお選びください。
袴・着物を別々に選ぶ場合
着物か袴のどちらかを持っていて、単品を選びたい場合、あるいは自分で組み合わせを考えて選びたい場合は、以下のような方法ですすめるとよいです。
ふさわしい着物を持っている場合
たとえば「若草色の色無地の着物」を持っていてこれを着るとします。
その着物に合う袴を、できれば試着して選びましょう。
袴・着物とも個別に考えて組み合わせたい場合
紹介したふさわしい着物の中から自分の好みの着物を決め、次に色のバランスのよい袴を選びます。
購入にしてもレンタルにしても、足を運んでお店の人の意見を聞いて選ぶのがおすすめ。
[PR]教員/先生の袴姿のときのヘアスタイル
先生の立場で袴姿のときの髪型(ヘアスタイル)についても考えておきましょう。
ヘアスタイルもできるだけ自然で清楚な雰囲気が好印象です。
長い髪ならアップにするか、あっさりとまとめる程度でよいと思います。
アップにすると襟足がすっきりし、袴姿とのバランスはよくなります。
髪飾りはつけないか、つけても一つを控えめに飾るのがよいでしょう。
袴の時の帯について
◆先生の着物と袴の例・帯を黄色にしてアクセントに
袴姿のときの帯についても一言ふれておきましょう。
袴のときの帯は、「半幅帯」といって15センチほどの幅の帯を締めて袴を着用します。
先生の袴姿では、着物と帯が無地でシンプルな組み合わせが多いので、
袴の上に少しだけ見える帯は柄のものを選んでもかまいません。
アクセントになるような色、明るい色を用いてもOKです。
金銀の模様が入っているものはNGです。
上の画像はその例として「若草色の色無地の着物」に「緑色の袴」、帯を黄色にしてアクセントにしました。
袴姿の先生のマナー
先生が袴姿なのは、父兄にとっても生徒にとっても目新しく印象的です。
そのため他の先生方より注目度は高いでしょう。
好印象のまま卒業式を終えられるよう、こんなこともチェックしておくといいですね。
- お化粧はいつもの通りか少しだけ華やかにする程度
- 袴はちょうどよい丈のものを選ぶ(足首が見える程度)
- 歩く時は手のひらを脚の付け根あたりに添え、背筋を伸ばす
- たもとに白いハンカチを一枚入れておく
教員/先生の袴姿/マナー/おすすめふさわしい着物と袴!詳しく解説・まとめ
卒業生は先生が卒業式に袴姿だったことをよく覚えているものです。
写真にも残りますし、旅立ちをお祝いする気持ちが表現できます。
学校や地域の風習を最優先に考慮して、ふさわしい袴姿をお考えください。
また足袋と草履をお忘れになりませんよう。
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女性の袴の着付け方・着崩れしないポイント紹介
◆着物をなぜ着るの?儀式の着物・ファッションのきもの
◆色無地着物の特徴・帯の組み合わせや色選び
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