◆訪問着の自装練習中
今までは着付けを人に頼んでしばしばお召になっていたSさん。
ですが、新年早々のお嬢様の成人式のお祝い会に、お母様も参列する習わしとのことで、
この機会に自分で着られるようにと練習をされています。
成人式を迎える母親としての訪問着姿
着付けは娘時代に習ったことがあるそうですが、以来30年ほどの間、
ご自身で着つけたことはないそうです。
娘さんの成人式のお仕度は順調に進んで、楽しみに待っているそうです。
ご自身で訪問着を着るにあたっては、少々不安のSさん。
お気にいりの素晴らしい訪問着を誂えられ、これを機会に着物が着られるようにと努力されています。
訪問着・二重太鼓の着付け練習中
ご用意されたお召しものがとてもお似合いになります。
※お写真は練習中の様子なので、完成ではありません。Sさんにお見せして練習をご自宅でも続けていただくためのものです。
◆自装練習中
帯は少し幅だしをしました。
後ろで斜めにおりあげるのもうまくできるようになりました。
二重太鼓は先日の一重太鼓より、山をつくるのが大変でしたね。
枕の幅も広めなので、二重になった帯の幅をそろえつつ背負うのに一苦労します。
お太鼓の山をつくるのが難しい
肩の動きがやわらかいと背中の上の方まで肩を動かせるのでいいのですが、
数年前に50肩とかで、少し左の肩を痛めたとおっしゃていました。
そのせいもあってか、やや後での動作がしにくいようです。
練習のあと、痛みがでなければよいのですが。
ご自宅での練習の前には、必ず肩、肩甲骨まわりを柔らかくするストレッチをぜひ行ってから着付けをなさってくださいね。
いったん肩が痛くなってしまうと、帯を締めるのがつらくなります。
特に枕をあげる動作が大変になりますので。
二重太鼓がきちんとできるようになれば、それこそ肩も腕にも自信がつきますね。
誰かに頼むことなくお召になることができるというのは、ほんとうに大きな自信と満足につながります。
「訪問着を着こなせるようになる」というのは、Sさんを見ていてやはり素晴らしいことだと再認識できました。
成人式の母親の着物姿・選んだ色と柄
このたび選ばれた訪問着の色と柄は、
明るい青みのある薄いグレーの地に、可憐な白い花が伸びやかにえがかれています。
袋帯は「宝相華文(ほうそうげもん)」と呼ばれる正倉院文様です。
宝相華文は、華麗な花文様という意味の名で、仏教でも装飾に用いられています。
正倉院文様を代表するモチーフのひとつで、最も華やかな文様かと思います。
格調の高い気品を感じます。
成人式に参列するお母さま・訪問着の自装練習中のSさん・まとめ
着付けにお時間がかかってもいいので、納得のいく着姿をめざしてくださいね。
晴れがましい席に、自信あふれる笑顔でお出かけになれますように。
訪問着が着られるようになったら、普段使いの着物も楽しみたいとのお考えもあるようです。
ぜひ楽しみを広げて、娘さんとともに過ごす楽しい時間を広げていってくださいませ。
(きらこよしえ)
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