「おしゃれ着きもののコーディネート」の一例を紹介
します。
「着物のおしゃれ、どうやって楽しんだらいいのかよくわからない」という方、
こんな組み合わせもあるんだな、という参考程度で見てください。
プライベートで着る着物で、気軽な外出着として40代以降の方向きです。
着物は紬(つむぎ)、帯は名古屋帯です。
紬の着物+名古屋帯のコーディネート
まずはいくつかの例を見てください。
◆トルコロールカラーの着物でのコーディネート
◆紺色の紬着物のコーディネート
◆白大島紬のコーディネート
◆横双大島紬のコーディネート
いずれもカジュアルな印象の名古屋帯を合わせてのコーディネートです。
では次の例を見ながら、詳しく解説していきます。
紬の着物と織りの名古屋帯のコーディネート例
赤とこげ茶色の紬の着物です。
模様は一見木目のようなマーブルのような模様にもみえます。
これは「立涌文(たてわくもん)」と呼ばれる波状の線が向かい合って対照的に繰り返される文様です。
着物はかなり古いもので、裏地に紅絹(もみ)と呼ばれる薄い赤い絹生地が使われています。
コーディネートした名古屋帯について
帯は織りの名古屋帯です。
濃い赤地に「鎌倉文(かまくらもん)」と呼ばれる丸の中に花や蝶や器物などを紋のように図案化した、数種類の丸紋をちらしたもののおしゃれ版です。
可愛らしい文様が目を引きますが、40代の方にも似合います。
こういった一見派手にみえる帯は、
着物を地味なものにして、お太鼓を小ぶりにして装うのがよいでしょう。
合わせる帯締め・帯揚げについて
帯締め・帯揚げとも主張しないものにしました。
- 帯締めは丸ぐけの赤地に黒の格子
- 帯揚げは茶色の縮緬で無難なもの
という合わせ方にしてみました。
帯締めを変え、帯揚げはあっさりと飾る
◆帯締めを変える
今度は、帯締めを平組のものに変えました。
幅がかなりあって存在感がありますが、色目は茶系で控えめです。
帯揚げは、もっとあっさり飾りました。
中央の結び目をつくらず、帯揚げの端を帯の中に入れ込んでいます。
これで帯の可愛らしさを少しマイナスできたでしょう。
半襟は細かい柄のもので
◆半衿は細かい柄物
衿には赤紫色の細かい模様の半襟をつけました。
やはり白より遊び感があって、カジュアルな雰囲気になります。
柄ものの半衿をつけたら、できるだけ半襟をたっぷり見せるようにするといいですよ。
着物の裏地は紅絹(もみ)
◆着物の裏地は真っ赤な紅絹(もみ)
「紅絹(もみ)」というのは薄くて赤い絹生地
です。
昭和の初期にかけて最も利用されていた女性の着物の裏地です。
この着物は胴裏だけ紅絹(もみ)です。
紅絹の生地の赤さ繊細さは、当時は当たりまえですが今では貴重です。
実際に見るととても明るい赤で、「猩々緋(しょうじょうひ)」という色名でしょう。
「猩々緋(しょうじょうひ)」は「鮮やかな黄みの赤」で、能の「猩々」の赤毛や装束などからともいわれる色名です。
このコーディネートで外出するとしたらどこへ?
このコーディネート例での外出としては、気軽なプライベートな外出に向いています。
例えば、お友達とお茶、百貨店のショッピング、映画鑑賞、紅葉狩り。
このコーディネートは秋を想定しています。
だいたい10月中旬から11月一杯のあたりです。
でも文様にこれといった季節感はないので、浅い春にも大丈夫です。
もちろん冬にも問題ありません。
今回のコーディネートのコツは?意識したことは?
今回の紬の着物のコーディネートで意識したことは、コツともいえますが、
- 着物の色の茶と赤を軸にしたこと
- 着物が線の構成なので帯の模様は丸にしたこと
の二点です。
着物が固めの印象のときは、帯はやわらかい印象の模様や柄が合いやすいです。
着物と帯どうやってコーディネートしたらいい?紬 つむぎで紹介/40代以降・まとめ
今回紹介したコーディネートは、紬の着物でのコーディネートです。
紬の着物は、自分で好みを優先して、コーディネートしてみてください。
帯締めを変え、帯揚げをあっさりさせるだけの変化で、帯の甘さをマイナスにできるなど、ちょっとした工夫も楽しいです。
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◆季節を問わないコーディネート例
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◆帯揚げと帯締めのコーディネート・色合わせ組み合わせ・基本発展形
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