男性の浴衣の丈を、短くする「腰あげ(腰揚げ)」の方法
をお伝えします。
息子が花火を観にいくのに「一度だけ浴衣を着たい」というので、身長がほぼ同じの夫のものを着せてみました。
すると、裾がぞろっとして床につきそうです。
身長は1センチ息子の方が低いだけです。
え~!こんなに違う!?
息子はほっそりしていて夫はおデブ体型。
男性の場合は身長が同じでも、体型によって丈が随分とかわってしまうのです。
「このままでは息子が着るのは無理だわ」
と思ったのですが、一度着るだけなので買うのもね。。。
ということで、浴衣の丈を短くすることにしました。
男性浴衣の丈を短くする=「あげをとる」
男性の浴衣の丈を短くするのは、洋服のように裾を短くするのではありません。
腰のあたりでタックをとって短くします。
それを「腰あげ(腰揚げ)」あるいは「あげ」をとるといいます。
こうすれば、親子や兄弟で兼用することができます。
では「腰揚げ」のやり方を説明しますね。
男性の浴衣の「腰上げ(腰揚げ)」
まずどれくらい浴衣の丈が長いのかを、判断します。
- 浴衣を羽織り、腰ひもを締めて裾がどこまできているかをみる
- どの長さにしたいのかを決める
- その差を求める
その差が短くする分で、その半分の丈が「あげの深さ(タックの幅)」になります。
「腰あげ」の位置を確認
この浴衣の場合は、息子には6センチ長すぎたのでその分短くします
。
短くするためにとる「あげ」は、腰あげのところです。
「腰あげ」というのは、余分な生地を折りたたんで腰あたりに残してあるものです。
「腰あげ」は裾が傷んだときにその「あげ」を必要なだけ下して、裾を修理して着用できるようにするためにあります。
「あげ」の部分は帯を締めれば見えなくなる位置です。
この「あげ」のところのすぐ上のところで、あらたな「揚げ」をとります。
「あげ」のとり方を説明します
◆「あげ」から6センチ上
- 「あげ」の位置から上に6センチのところに印をつけていく
- 印は洗ってとれるもので
- 印の半分のところでタックをとる(3センチの幅のタック)
- アイロンで押さえ待ち針をうつ
- 新しくできた揚げのところをくけていく(表に糸が見えないように縫う)
- 裏側に向けて折りこまれた幅3センチの下端を、表側に糸がたくさん出ないようにくけていく(まつり縫いでもOK)
- 背縫いや身頃、おくみの縫い線を合わせて
- 端から端まで縫えば完成
下前=内側にくる身頃の衿付近を、あげてくけていく様子
それを裏側から見た写真↓↓
3センチたたまれた下端を身頃にくけていく様子。少し下に元々のあげがあります。
下前のあげが完成
下前のあげができたところ、裏側から見ています↓↓
◆下前の「あげ」裏側から
衿の先は裏側でしっかりと縫いとめます。
下前のあげが完成した様子、こちらは表側から見ています↓↓
◆下前の「あげ」表側から
もう少しアップで見ると↓↓
◆下前の「あげ」表側から
上前のあげが完成
上前のあげが完成した様子↓↓
◆上前の「あげ」表側から
上前の衿は、端に向かって少し上げ気味にしました
。
つま先を最初からあげておくとよいからです。
帯を結んだ後ろ姿
息子はウエスト補正を嫌がるので、ウエストはタックをとって着せています。
この浴衣はふくよかな夫用なので、身幅が余りシワがたくさんできています。
男性 メンズ浴衣の揚げ 腰あげのやり方・丈の直し/自分で/画像つきで詳しく・まとめ
男性の浴衣は、太っている人と痩せている人では、同じ身長でも丈がずいぶん違います。
短くしたいときは、「あげ」の位置のすぐ上に「腰あげ」をとります。
「あげ」がない浴衣は、帯で隠れる位置を確認してそこで「腰あげ」をします。
<関連ページ紹介>
◆浴衣デビュー時の息子の写真(ビフォー・アフター)腰あげをして浪人結びで
◆男帯の種類・サイズや素材・兵児帯と角帯を解説
◆メンズ・浴衣の着付け方と帯の結び方片ばさみが簡単カッコイイい
コメント