今回はご主人や彼氏にも、浴衣を着て一緒に歩いてもらいたい人必見の男性浴衣の指南でした。
案内してくださるのは、狂言師の茂山宗彦さんと花道家元の笹岡隆甫さん。
お二人ともご職業がら浴衣に長くなじんでいらっしゃるなあとわかる、こなれたお姿です。
生徒役は引き続きタレントの夏川純さんです。
浴衣は狂言の稽古着として親しんでいる、茂山宗彦さんにとって、浴衣での正座はおてのもの。
立ち姿も座り姿も申し分なくサマになっています。
一方笹岡隆甫さんにとっての浴衣は、祇園まつりのユニフォームだそうで、花道のお稽古にも着ることがあるとのこと。
お若いのに人前に立つのに慣れていらっしゃるし、京都のプリンスそしてイケメンの双璧といったところです。
そういう感想はいいとして、本題の浴衣指南です。^^
まずは「イケメン浴衣コレクション」ということで、古典柄の浴衣紹介がありました。
白地に古典柄の浴衣は、なんとも爽やかで涼しげ、男性諸氏の年代を問わず似合うそうです。
古典柄の浴衣なら、失敗は少ないそうなので、一枚目に選ぶのにおすすめということでした。
そして2枚めの浴衣はモダンなものがおすすで、例えばの例として「白地に幾何学模様の浴衣」と、「黒地に細かい模様のラインが入った浴衣」でした。
この黒地の浴衣には、横に並ぶ女性は、大きな柄の浴衣が合いそうです。
帯などに色を合わせて、二人の統一感を出すとよいそうですから、カップルでお出かけ予定の方はぜひ覚えておいてください。
男性の浴衣の着方
浴衣が決まりましたら、いよいよ浴衣を着ていきます。
背縫いを背中の中心に合わせて着る!ことに注意してください。
男性の着方は簡単で、一、二、三、で完成します。といとも簡単におっしゃていましたが、ステップとしては少ないですね。
とはいえ、そんなお手軽な調子でできるようになるには、ちょっとだけ練習が必要です。
男性浴衣着付けの手順ですが、肌襦袢とステテコをつけます。
やせている人はたたんだタオルをお腹にまきます。
浴衣を羽織ったら掛衿の先を合わせて、袖山をつまんで軽く引っ張ると、背縫いが真ん中にきます。
その後確認のために、首の真後ろに背縫いがあるのを指で触って確認してみてください。
右手を左の腰にもっていき下前を合わせたら、お腹辺りのしわをとります。
次に左手を右の腰にもっていき上前を合わせます。
このとき、下前の衿先を伸ばしておくのがコツだそうですよ。
浴衣着付けに慣れていない方は、この段階で腰紐を補正タオルの紐の下に締めます。
浴衣が長い場合の調整法は、下前と上前を合わせて両脇を持ち上げ、くるぶしの半分くらいに裾をきめます。
腰骨の下で腰紐二巻きしてキュッと結びます。
衿を合わせて、あまった分をお腹でまとめ、腰紐を結びます。
その後、腰紐を隠すように帯を締めれば、調整できます。
文章で書くと長く感じますが、一、二、三、の掛け声に近いですね。女性の着方に比べれば、とっても簡単です。
男性の場合は、おはしょりの処理がない、衣紋を抜かない、体にぴったりとフィットさせることに気をつけておけば、すぐに着られるようになるでしょう。
帯も男性の場合は、簡単で、兵児帯と角帯の二種類しかありません。
兵児帯は柔らかい幅の広い帯で、これを体に巻きつけて蝶蝶結びします。
アレンジ法はないみたいですし、ラフな感じで気軽な装い方になります。
兵児帯も角帯も、結び目は背中の中心でもいいですし、右や左の脇でも、少しずらしてもオッケーです。
コツとしては、前(お腹側)は低めで後ろ(背中側)は高め、腰骨より指3本ほど下で巻くといいそうですよ。
蝶蝶結びなら、一度か二度やってみれば大丈夫ですよね。
せっかくある浴衣、まずは兵児帯の蝶蝶結びで、着て慣れてみてはいかがでしょう。
角帯の帯結び
角帯というのは、男性用の細長い帯で、幅10センチくらい長さ4メートルくらいの帯です。
「貝の口」という結び方は、女性の同名の結び方と同じ結びです。
自分で結ぶ方法を笹岡さんが教えてくれていましたので、ぜひ男性の方々お試しくださいませ。
まず手先を首にはさんで、1メートルくらい残して、胴に2~3周巻きます。
先端を折り返して40センチくらいにして、首にはさんでいた方を半分の幅にして、
たれ(二重になっている方)を上にしてひと結びし、さらにたれが上になるようにしてもう一度結びます。
結んだ後の、帯の先の出ている長さは同じでもいいですし、ちょっと違ってもかまいません、お好きなバランスでOKです。
時計周りに回して、結び目は中心にもっていってもいいですし、少し左右によっているのでもかまいません。
これで角帯の貝ノ口が出来上がりです。
着崩れ対処法
男性の浴衣の場合は、衿と帯がくずれやすいそうです。
帯を結んだら、両手で帯を下げて安定させておいてください。
衿元は、右の衿は衿を押さえながら、その延長上を引っ張ります。
左の衿も同じように衿を押さえながら、その延長上を引っ張ります。
また座りから立ち上がるときは、後ろの帯を両手で押さえ、前帯を押さえながら胸をはって、衿をなおすようして立ち上がると美しくたちあがれます。
(番組ではここで、生け花の手ほどきもありました。男性の生け花をする姿も素敵ですね。)
狂言師の茂山宗彦さんからのアドバイスは、「背中心を合わせるという基本を大事にして、浴衣にどんどんチャレンジして楽しんでください」と。
花道家元の笹岡隆甫さんからのアドバイスは、「ゆっくりめに歩いて、女性がついてきやすいようにする気配り、相手に対する気遣いを忘れないで」とのことでした。
なるほどー、カッコイイアドバイスですねぇ。
どうでしたか?思っていた以上に簡単ですよね、男性の場合は。
男性ご自身で着ていただくといいのですが、自主的に着てくれないようなら、着せてあげてくださいね。
痩せている方には、フェイスタオルをお腹に巻いて、腰ひもで留めておくと帯が安定し、着姿もサマになりますよ。
男性への浴衣の着せ方・帯結び(貝ノ口と浪人結び)を写真つきで解説していますのでどうぞ。
↓↓
◆男性の浴衣の着方・着付け方・帯結びを写真つきで説明しました
さて、次回は「ゆかたに愛を!」ということで、お手入れ法が詳しく紹介される予定です。
コメント