「丸ぐけ帯締め」というのは、布製の帯締め
です。
昔は丸ぐけ帯締めというと、中に綿(わた)をつめたものでしたが、現代では詰め物はいろいろです。
別名「丸ぐけひも」または「丸ぐけ」ともいいます。
カジュアルなきものに合わせて、着物のおしゃれを楽しんでくださいね。
ここでは作り方を詳しく解説します。
結び方のアレンジの例も紹介しますね!
丸ぐけ帯締め(丸ぐけひも)用意するものと作り方
<用意するもの>
- 4.5センチ×162センチの布地
- 毛糸
- セロハンテープ
- はさみ
- ひも通し
- 縫い糸
- 縫い針
- 糸切りばさみ
※直径約1センチの丸ぐけひもが出来上がります
丸ぐけ帯締め・詳しい作り方
◆端を縫って表にかえしたところ
布を中表に半分の幅で折って、端から端まで5ミリの縫い代で縫います。
絹なら手縫いがよいですし、木綿や化繊であればミシンでOKです。
ひも通しで表に返します。
毛糸を束ねる
太めの毛糸を168センチくらいで束ねて、端をセロテープでしっかり巻きます。
毛糸を束ねるときは、引っ張りすぎないようにしてください。
ゴム通しで筒に通す
端のセロハンテープのところに「ゴム通し」をかませて、
筒になった端から通していきます。
毛糸の端を5ミリ内側でカット
セロハンテープの巻いてあるところを端から出して、布の端より5ミリ内側で毛糸を切ります。
布の5ミリ内側をぐし縫い
布の端から5ミリのところを小さくぐし縫いして(糸は二本で)、端の布を内側に折って糸を引き締めます
。
玉止めをして、糸を内側に入れて終わりです。
もう片方も同様に・完成
◆丸ぐけ帯締めの端
もう一方の端も同じように始末して、丸ぐけ帯締めの完成です。
◆丸ぐけ帯締め完成
完成した「丸ぐけ帯締め」は、長さ160センチ、直径1センチ
です。
この帯締めを普通に結んだ様子
ではこの丸ぐけ帯締めを、普通に結んでみます。
◆普通に結ぶ
紬や木綿などのカジュアルな着物に合わせます。
ここで作っている丸ぐけは、絹のハリのある生地。
締め心地がよくアレンジがしやすいです。
次に、この帯締めを使ってアレンジをいくつかしてみました。
丸ぐけ帯締めのアレンジ
アレンジその1
見る人から向って左側に、ポイントを置いた結び方。
アレンジその2
見る人から向って右側に、ポイントを置いた結び方。
アレンジその3
最後に、真ん中にポイントを置いた結び方。
ね、こんな風に丸ぐけ帯締はいろいろとアレンジできます。
組みひもにはない、遊び感覚のおしゃれが楽しめますね。
お気に入りの丸ぐけ帯締めを作るために
いざ作ろうとすると、「毛糸の太さや本数は?」
「生地は何がいい?」などの疑問があるかと思います。
以下のことを参考にして満足できるものを作ってみてくださいね。
- 毛糸は極太なら5本くらい、並太なら10~15本くらいを目安に
- 素材は長期保管のことを考えると「アクリル100%」のものがよい
- 毛糸の色は表の生地に影響がない色ならどんな色でもOK
- 向いている生地は、絹・木綿・化繊・毛などほとんどが使える
もっと太い丸ぐけ帯締めを作りたいときは?
例で紹介したものは、直径1センチの丸ぐけ帯締めです。
これより「もっと太い丸ぐけが欲しい」場合は、布の幅を広くし毛糸の量も増やせば好みのものを作れます。
帯揚げとのセット、作成例
◆帯揚げ・帯締めのセット、作成例
これは上記の方法で作った丸ぐけ帯締めと帯揚げのセットです。
木綿の生地なので、着物は木綿か洗える着物に合うでしょう。
丸ぐけ帯締め(まるぐけひも)の作り方・画像と手順付き!アレンジも・まとめ
丸ぐけ帯締めのつめものは、バッグの持ち手が利用されることがあります。
かたい帯締めがお好みなら利用なさってください。
長さは一般的な長さにしてありますが、自由に変更してください。
本来の作り方は「くける」方法で作ります。それが正統派なのでしょうけど、「くける」には手間がかかります。
そのためここでは、最初に中表で端から端まで縫ってしまってから詰め物をしています。
きらこ よしえ
◆帯揚げの作り方・画像と手順付きで誰でもできる・参考例も
◆帯締めと帯揚げの結び方(本結び・絞り結び)を詳しく解説
◆帯揚げと帯締めのお手入れ・しまい方・次に使う準備をかねて
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