「帯締め」と「帯揚げ」の結び方を詳しく解説します。
基本は両方とも同じで、「本結び」と呼ばれる結び方をします。
「本結び」というとなんだか難しく感じるかもしれませんが、普通に結ぶ結び方です。
帯締めはしっかりと引き締まり、帯揚げはバランスよく飾ることができます。
帯揚げは本結びでなければならないというわけでもないので、もう一つの「絞り結び」も付け加えておきますね。
この方が簡単ではありますが、慣れれば本結びの方が安心感があると思います。
では、まずは帯締めの本結びからです。
帯締めの本結び・画像つきで解説
帯締めを前で、両手で左右同じ長さの位置で持ちます。
このとき、帯締めを前に引っ張るようにして結び始めます。
右に持っている方を下にして、交差させます(衿合わせと同じですね)。
上になっている方を、できた輪の下から上に通して、ひと結びします。
このあと結び目がゆるまないように、人差し指でおさえておきます。
次に、下になっている方を、右に向けます。
上にきている右手の帯締めを下におろすと輪ができるので、そこを下から通します。
最初にできた結び目がゆるまないように、人差し指で押さえたまま引き締めてください。
結び目がぼこっと突き出さないように、軽く上から押さえて平たく仕上げます。
<ポイント>
- 結びはじめは前に引きゆるみのないように
- ひと結び後に結びめを指で押さえゆるまないように
お太鼓の形はこの帯締め一本で形が整っているので、緩みなく結ぶのがなにより大切です。
画像のような平組の帯締めより、「丸く組んだ帯締め」または「丸ぐけの帯締め」で結び方を覚えるのもよいでしょう。
◆丸く組んだ帯締め(丸組み帯締め)
帯締めの房の向き
房の向きは両方ともが下向きにならないようにすればよいです。つまり、
- 両方の房が上を向くようにおさめる
- 片方上向き片方下向きにおさめる
気を付けたいのは両方の房の向きが下を向いてしまうことです。
弔事(葬儀などのお悔やみ事)のとき以外は、上記のいずれかにします。
帯揚げの本結び・画像つきで解説
次に帯揚げの結び方を解説します。
左右の帯締めの長さを同じにしてから、それぞれ幅を一定にします。
画像のような帯揚げの状態にするには、内側に三分の一の幅にしてから、半分に折ってわを上にして整えます。
衿合わせと同じように、右手に持っている方を下(手前)にして交差してはじめます。
上になっている方を、できた輪の下から上に通し、一締めします。
ここは軽く締める感じです。
次に下にきている方を右に向け、上になっている方を下におろすと輪ができるので、
できた輪に、上の帯揚げを下から上に向かって通します。
そのとき、結びめに左手の人差し指を差し入れて、整えつつ行います。
ここは帯揚げの中心にくるところで、まっすぐキレイにしあがります。
引き締めは、形が整うだけの力にしてください。
力を入れて引き締めると、シワがよってしまいます。
帯締めの端の方を、それぞれ帯の内側に入れます。
左右が対称になるように、見えている帯揚げの形を整えます。
若い方はたっぷりと見せ、年配の方は少しだけというのが基本ですが、お好みでよいと思います。
では最後に、帯揚げの「絞り結び」を紹介します。
帯揚げの絞り結び・画像つきで解説
本結びのときと同じように、帯揚げの幅を左右一定にしてから結び始めます。
最初のひと締めするまでは同じです。
(つまり右手に持っている方を下、左手に持っている方を上にして交差させ、上側の帯締めを下から通してひと締めします。)
本結びと同じように、軽く締める感じです。
ここからがちがってきます。
下になっている帯締めを右方向に向けて、帯の内側にしまい込みます。
長い場合はたたんで一気にしまうとよいでしょう。
上に残っている方を、下向きに先の方からくるくるっと巻いていきます。
3~4センチ手前まで巻いてきたら、帯の内側に差し込み、それから体に近い方をさらに手前にしまい込むようにします。
これで帯揚げの結び方「絞り結び」の完成です。
どちらでも見た目は同じですが、絞り結びは慣れないと中心部が浮いてくることがあります。
帯締めと帯揚げの結び方(本結び・絞り結び)を詳しく解説!まとめ
帯締めは帯の形を固定する要の紐なので、しっかりと緩みのないように締めます。
平組の帯締めで紹介しましたが、最初は丸組か丸ぐけの帯締めで練習するとやりやすいでしょう。
帯締めの房は、一般的には両方上向きになるようにします。
帯揚げは脇まで幅を一定に整えてください。
帯揚げの中心部の幅は、最初に幅をたたむところで決まりますので、お好みの幅になるようたたみ方をご自分で決めてください。
<帯締めのマメ知識>
◆丸組帯締め 房がわかれているタイプ
帯締めに飾りがついていたり、房が分かれているものがあります。
そのときは自分の左側にくる方に飾りや房をもってきます。
左勝りで飾ってください。
弔事の場合は、帯締めの房は両方下を向けます。
きらこ よしえ
<関連ページ紹介>
◆帯締めとは・種類と具体的な見本、画像で紹介します
◆帯揚げとは・結婚式、振袖、社交用、おしゃれ用の種類別
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