草履は着物(和装)のときの底が平らな履き物です。
エナメル、畳表、蛇皮など、さまざまな素材のものがあります。
普段履きには、かかとの高さは3~4センチくらいのものを、
礼装用には、かかとが5センチ以上の高いものを合わせます。
- 草履のはき方
- 歩き方・痛くない歩き方
- 種類紹介(普段用~おしゃれ用~礼装用)
- 草履の裏側
について順にお話しますね。
草履のはき方と歩き方
草履の形状は、台と鼻緒だけでできています。
草履は靴のように足をおおっていませんね。
そのため靴とは、はき方・歩き方が違います。
草履のはき方
草履は、足の親指と人差し指で、鼻緒の前のつぼを挟んではきます。
はじめは親指と人差し指の股のところまで鼻緒を入れてもよいですが、慣れると指で挟むだけの方が歩きやすくなります。
前つぼを挟む足指に力を入れないと、べたっべたっとした音をたてたり、引きづるような歩き方なってしまいます。
草履の大きさは、かかとが少し(1~2センチ)はみ出す程度のものが適しています。
かかとの下に空間があることによって、草履が足の動きについてきやすくなります。
草履の痛くならない歩き方
草履を履くときに痛くない歩き方について、このようなポイントを参考にしてください。
正しいサイズを選ぶ
足の大きさに合った草履を選ぶことが非常に重要です。
小さすぎると足がはみ出してしまい、大きすぎると安定感がなくなります。
つま先でしっかり掴む
歩くときは、足の指を使って草履の前坪をしっかりと掴むようにしましょう。
これにより、草履が足から離れるのを防ぐことができます。
小刻みに歩く
大股で歩くのではなく、小刻みに歩くことで、足と草履の摩擦を減少させることができます。
体重の移動を滑らかに
歩く際に体重を急に前後に移動させると、草履が安定しなくなります。
そのため、体重移動を滑らかに行いましょう。
地面の状態を確認する
濡れた地面や不整地など、滑りやすい状況では特に注意が必要です。
履きなれる
草履の履き心地は人それぞれ異なります。
最初は少し痛みや違和感を感じるかもしれませんが、繰り返し履くことで足が慣れてきます。
以上の点を注意しながら試してみてください。
草履を履くことで、和装の外見だけでなく、歩き方も美しくなっていくことでしょう。
草履のサイズは4種類
草履のサイズ展開は、靴のように5ミリ刻みではありません。
女性用の場合は、S、M、L、LLの四種類です。
男性用も同じく、S、M、L、LLの四種類です。
適応サイズが表示されているはずですが、人により足の形は違うので、実際にはいてみるのがおすすめです。
草履の具体的な例
普段~おしゃれ着用の草履の例
◆普段・おしゃれ着用ぞうり
普段用~おしゃれ着用の着物に合わせる草履です。
かかとの高さはどれも4センチほど。
一番左のものは、赤いドットで青海波模様、真ん中はこげ茶と茶の二色で台と鼻緒に少し変化のある草履です。
普段用のものは無地のものが比較的多く、鼻緒の色は台と同じか相性のよい色を合わせてあります。
◆おしゃれ着用ぞうり・台緑色鼻緒えんじ色
少し改まった席用の草履の例
◆あらたまった場に向くぞうり
少し改まったシーンの着物に合わせる草履です。
左は台が三層になっていて、鼻緒に部分的に色がさしてあります。
右は畳表の草履で、芯が5枚のもの。
畳表の草履はフォーマルの席に向くものですが、鼻緒の色柄によってはおしゃれ用に使います。
幅広なので安定感があり、歩く時も心地よいです。
◆かかとの様子
かかとの高さは、左のものは4センチ強、右のものは4センチ弱です。
礼装用草履の例
◆礼装用ぞうりとバッグセット
礼装に用いる金色の草履。バッグとお揃いです。
昔のものなので、あまりかかとは高くなく4センチほどでした。
振袖・訪問着用草履の例
◆振袖・訪問着向きぞうり
これは振袖や訪問着に向く、台の高い草履。
かかとが7.5センチあります。
指先の方でも3.5センチの高さがあります。
鼻緒に金彩のあるバラの絵が描かれた現代風のものです。
草履の裏側はどうなっている?
◆女性用ぞうりの裏側
草履の裏側は、鼻緒の調整ができるよう三か所の穴があり、ふたでふさがれています。
かかとには半月型のゴムがはってあり、すりへったら取り替えます。
かかとの台が傷む前にこまめにチェックするとよいですね。
草履 ぞうりのはき方と足が痛くならない歩き方/女性用の種類を紹介・まとめ
現代は着物に草履を合わせることが多いです。
目的に合わせてふさわしい草履をはくことによって、着物姿がいっそう引き立ちます。
かかとが1~2センチでるサイズが歩きやすい草履です。
前つぼを足指でしっかりつまんですべらかに歩くと、安定感のある痛みのない歩き方になります。
<関連ページ紹介>
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