「伊達衿(だてえり)」は、訪問着・振袖などの上等な着物にあわせる衿です。
伊達衿は「重ね衿」ともいいます。
着物の下にもう一枚着物を着ているように見せかける効果があり、胸元が華やかになります。
ポピュラーなものは、長さが125×11センチくらいの長方形のものです。
着用する際には、これを半分の幅に折って使用します。
では作り方を紹介しますね!
伊達衿をつけた着装見本
まずは伊達衿をつけて着物を着たときの、衿元を見てみましょう。
着物衿に沿って5ミリ~8ミリ見えるように重ねて着装します。
色や素材の選び方は、
- 半衿と着物の色と調和する色目
- 光沢のあるもの
華やかに装いたいパーティなどでは、だて衿を二枚用いてもOKです。
市販の伊達衿を確認してみると
一般的な伊達衿を確認してみますね。
この市販品は、光沢のあるピンクの無地の生地です。
裏は白で、いずれも絹生地です。
伊達衿の作り方
ここでは両面使えるリバーシブルのものを作成することにします。
- 絹の布 108センチ×13センチ
- 絹の布(色違い) 108センチ×13センチ
- 縫い糸
- 縫い針
- 糸切りばさみ
- アイロン
長さが足りないときは継いでもよい
ここではブルーとオレンジの生地(どちらも着物生地)を使っています。
◆長さが足りない場合は中央で継ぐ
ブルーの生地は長さが足りなかったので、中心で継いであります。
縫い方・作り方の詳細
以下の手順で作成します。
返し口をあけて縫う
まず、生地の表側を内側にして、二枚の布を合わせます。
返し口を10センチ残して、縫い代1センチで周囲を縫います。
縫い糸は、絹生地の場合は絹の手縫い糸で、生地のどちらかの色に合わせるとよいです。
四隅の角は少し縫い残す
角を整えやすくするため、四隅(よすみ)は全部縫わずに、5ミリほど縫い残します。
縫い代にアイロンあてて倒す
その後縫い目にアイロンをあててから、縫い代を内側にたおします。
角の縫い代は写真のように糸で縫いとめておいおくと、仕上げやすいです。
返し口を縫い閉じる
返し口から手を入れて、表に返します。
四隅の角は目打ちなどを用いて、整えます。
返し口を縫い閉じます。
1ミリ控えて縫うとよいです。
全体にアイロンをあてて完成
全体にアイロンをあてて、できあがりです。
リバーシブル(両面使える)伊達衿の完成です。
できた伊達衿で着付け
ブルーの面を使って、控えめの薄いピンクの付下訪問着に付けてみました。
取り付けは、縦を半分に折ってからとりつけます。
作成前に気をつけていただきたいこと
取りかかる前に、気をつけていただきたいことがあります。
- 薄い生地には薄い接着芯をつけてもよい
- 生地の長さが足りないときは中心で継ぎ合せる
- できあがりは130センチの長さまでとする
おわりに・まとめ
伊達衿の中央は衿の最も後ろになり、着物衿からは出ないように着付けます。
伊達衿はわずかの面積しかでないので、生地質はあまりこだわらなくてもよいでしょう。
伊達衿をつけての着方はこちら⇒伊達襟(だてえり)の取り付け方・誰でもできる写真詳細付き
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