梅が咲き、次は桜の開花が気になりますね。
「今度のお花見には着物で行ってみたい」という人に。
どうせいくなら満開の華やいだ景色を見に行きたいですね。
さて、桜の模様は着物の柄にとても多いですが、
- 桜の柄はかぶるからよくない
- 一年中桜柄は大丈夫
と、いろんな意見がありますね。
ここでは、
- 桜のお花見に桜柄の着物は問題ないかどうか
- どんな着物なら気持ちよくお花見に行けるか
というお話をしますね。
桜のお花見に桜柄の着物・帯はどう?
◆桜柄の着物でお花見
お花見そのものは「お出かけ」なので、特に着物や帯のマナーはありません。
基本、何でもOKなのです。
桜の柄の着物や帯を着ても大丈夫です。
着物の粋な装い方とは?
ただ、昔から言われている粋な装い方というのは、
桜が満開のときに、満開の桜の着物や帯はさけるように。
これは、美しく咲き誇る桜をめでるのが目的なので、かぶるとヤボだという美意識からのようです。
早めに装うのが粋
日本では、季節を先取りするのが粋とされている文化があります。
そのため桜の柄の着物は、桜が咲く前に着るのがよろしいということに。
特に枝つきの桜柄は写実的に描かれているので、満開の時に着るのは野暮で、
枝付きの桜柄は、1月から桜が咲き始めるまでがふさわしいとされています。
<粋の意味>
さっぱりして垢ぬけ色気があること
ステキと思われるのはよいことですが、一年に一度しか着られないとなると、桜柄に手が出せなくなりますね。
桜のつぼみ・満開・散るで考えてみる
桜の柄は、枝付きのものはたいてい満開の柄かと思います。
つぼみの柄の模様や花弁が散る模様もありますね。
その模様に合わせて少しだけ先取りするように着るのが、おしゃれ上手と思われるでしょう。
ぐたいてきには、
- つぼみの桜模様なら:桜が満開に咲く前に
- 満開に桜が咲く模様なら:満開の時期まで
- 花弁が散っている模様なら:満開の時期に
とはいえ、そこまで美意識をとぎすますことは今ではむつかしいですね。
現代的な感覚では、お花見に桜柄を自由に着ていいと思います。
一年中桜柄が大丈夫という場合
さて次に、「桜柄は一年中大丈夫」という場合についてはどうでしょう。
四季に関係なくいつでも桜柄がOKの場合は、枝がなく花だけの場合です。
- 花びらが一面をおおうような図柄
- 他の花とともに桜の花、または花びらが描かれている場合
です。
桜の花は、浴衣の柄にも染めの名古屋帯の柄としてもよく見られます。
そういうときの桜は、「枝のない桜の花」ということがほとんどのはずです。
お花見におすすめの着物の色
さて、桜柄の着物や帯といっても、着物も帯も桜柄となるとちょっとくどい感じにもなります。
どちらか一方に桜柄があれば十分です。
また桜柄をお持ちでなくても、お花見にあった色目であれば雰囲気がよいです。
春の明るい陽射しと喜びが表現できる色目がよいですね。
ぐたいてきには、黄緑色、桃色、パステルカラー全般がふさわしいと思います。
お花見のときの防寒対策
ライトアップなど夕刻からのお花見は、肌寒いこともあります。
ショールや羽織を用意しておきたいですね。
また足袋は冬用の裏に起毛があるタイプを利用すれば防寒になります。
飲んだり食べたりの気軽なお花見のとき
お花見で食事を楽しむなら、洗える着物や木綿のポップな着物が気軽です。
でもいくら気軽な着物を着ているとはいえ、大判ハンカチや手ぬぐいを利用して、汚れ防止は忘れないで。
お花見に着物と帯の柄は?桜でいい?一年中大丈夫という話もあるけど・おわりに
お花見のときの着物の柄のマナーは特にありません。
昔ながらの日本人の美意識として、早めに装うという意識は残りますが、こだわることはないかと思います。
ようやく暖かくなり着物をきたくなったのですから、明るい色目でお好きなものを。
今年は例年より少し早めに、桜がほころぶ予想ですね。
足元が舗装されていない自然の地に行かれる場合は、気をつけてお出かけくださいね。
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明治から平成の時代までを、小説家、着物デザイナーなどとして活躍された宇野千代さんは、桜が大好きで一年中桜柄の着物をお召でしたっけ。
(きらこ よしえ)
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