着物のあつらえを頼んでから数か月、まもなく出来上がったものが届く予定です。
待ち遠しいですね。
そして届いたら、まずしておきたいのは「確認」です。
出来上がった着物が、希望通りかどうかを確かめましょう。
- 仕立て上がりの着物の確認の仕方
そして、
- やってはいけないこと
そう、やってはいけないこともあるんです。
仕立てあがった着物の確認・チェック
着物の仕立ては専門家に頼んでいるのですから、間違いはないはずです。
安心していいのですが、一応念のために確認しましょう。
確認したいことは、以下のことです。
- サイズ確認
- 模様の入り方、柄つけ
- 染め色の様子
1・サイズ確認
サイズの確認方法はふたつあります。
- 袖・身丈などの長さを測って確認する
- 着て確認する
長さをメジャーで測って、依頼した通りであることを確認できればOKです。
サイズがわからなければ、着てみましょう。
薄着の状態で羽織り、袖をとおします。
- 丈は20センチほどひきずる程度
- 袖の長さは採寸したときと同じ
- 裾を床に付く程度にして前を合わせ身幅を確認
着付けられれば、きちんと着てみるのが一番確実です。
2・模様の入り方と柄つけ
模様の入り方も確かめておくとよいです。
- 絵羽模様、付け下げの模様は、見栄えのよいところに入っているか
- 柄合わせをしたものは、その通りになっているか
3・染め色の様子
染めものは、全体の色を見ておきましょう。
にじみや、染料がとんでいないかを確認してみましょう。
もし不都合があれば、連絡して修正してもらいましょう。
「しつけ糸」はすぐ取るのですか?
出来あがったばかりの着物には、形がくずれないよう「しつけ糸」がついています。
すぐに取らずに、着る直前にとればよいと思います。
出来上がった着物、やってはいけないこと
「やってはいけないこと」については、ぜひ覚えておいてください。
- 「飾りじつけ」はとらない
- 日光にあてない
ではこの二点についてお話します。
1・飾りじつけはとらない
◆留袖の衿の「飾りじつけ」
うっかりとってしまわないように気をつけていただきたいのが、「飾りじつけ」です。
留袖などにある「飾りじつけ」はとってはいけません。
「飾りじつけ」は飾りとしてわざわざ見せている糸です。
◆留袖の後ろ身頃にある「飾りじつけ」
↓↓↓アップでみると
◆「飾りじつけ」のアップ
留袖の後ろの身頃にある「飾りじつけ」を間近で見ると、均等に細かい針目がありますね。
これは飾りの一種で、とても細かい針目です。
ぜったいにとってはいけません。
日光に当てない
着物の色や仕立ての確認は、明るいところで行ってほしいのですが、日光のあたるところでは行わない方がよいです。
そしてその後も、長時間陽の光があたらないようにしましょう。
それは色あせ、変色を避けるためです。
残布は残しておきたい
反物の残り布が入っていれば、とっておきましょう。
修復用に使うことはないですが、残布が多ければバッグや鼻緒などの小物を作ることもできます。
着物ができあがった!その時確認したいこととやってはいけないこと・まとめ
着物が仕立てあがったら、確認するくせをつけるとよいですよ。
もし頼んだことと違うかも、ということがあれば早急に解決したいからです。
「飾りじつけ」は、均等で細かい縫い目であるほど、腕の良い職人さんだとわかります。
<こんなエピソードがありました>
管理人の知人で、以前にも頼んだことのある呉服屋さんに仕立てを依頼。
着てみたら、身丈が20センチちかく長く仕立ててありました(おはしょりとるのに一苦労!)。
そのことに気がついたのが、誂え後1年ほど経過してからです。
時間がたっていたので、直してもらうのをためらっていました。
届いて間もないなら、すぐに修正してもらえるはずですから、やはり出来上がったら注文通りかを確認した方がよいと思いました。
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