和装のときの履物には、大きくわけて「草履(ぞうり)」と「下駄(げた)」があります。
街でみかける着物姿の人は、ほぼ皆さん「草履」をはいていますね。
そして浴衣のときは「下駄」。
ここでは草履・下駄の特徴、TPOと選び方の基本をお伝えします。
草履の特徴と選び方
「草履」は浴衣以外でしたら合わせることができます。
ですが用途や場面に応じた種類があるので、どんなものか見てみましょう。
礼装向きの草履
◆礼装用の草履とバッグ
例えば留袖や訪問着など礼装用の草履には、台と鼻緒は同色同素材のものがふさわしいです。
かかとの高さは5センチ以上の草履としては高いものを。
振袖には台が何層にもなったかかとの高いものが適しています。
素材は布や皮革、金銀が使われた華やかなデザインのものにします。
たいてい草履とバッグはセット販売されています。
準礼装向きの草履
◆準礼装向きの草履
「付け下げ」や「江戸小紋」などを準礼装として着る場合は、礼装用よりもすこしお洒落感のあるものがふさわしいです。
かかとは5センチほどのものがよいでしょう。
おしゃれ着・普段着に向く草履
◆おしゃれ着・普段着向きの草履
おしゃれ着や普段の外出用には、好みの草履を選べばよいです。
ただし金銀が入った草履は合いません。
おしゃれ着用草履の選び方
自由に選べるおしゃれ着用の草履ですが、自由であるほど迷うかもしれませんね。
色柄に迷ったら着物と同系色にしてみましょう。
無難な印象になります。
また着物とは全く違う色を選んで合わせてみると、粋な着こなしになります。
草履のサイズについて
草履のサイズは、靴より少し小さいものがふさわしいです。
かかとが1~2センチでるくらいのサイズが適しています。
なぜかというと、足がきれいに見えるということもありますが、草履で歩きやすいのは足より少し小さめだからです。
下駄の選び方
現代では、下駄は素足に履くというイメージで、浴衣に合わせるのが主流です。
しかしながら足袋をはいて下駄をはいても全くかまいません。
フォーマルな席、式典などでは下駄はNGですが、それ以外なら下駄のおしゃれを楽しんで大丈夫です。
下駄の種類
下駄は以下のような種類のものがあります。
- 木製
- 表に竹や畳表が使用されているもの
- 彫りや塗りのあるもの
歯が二枚のもの、草履とほとんど同じような形をしたものまで何種類かあります。
二枚歯の下駄の一例
◆二枚歯の下駄
一般的な木製の二枚歯の下駄の例です。
鼻緒は草履より太めで、鼻緒の模様も様々です。
鼻緒は目につきやすいので、着物の色柄との組み合わせを考えて選びます。
下駄に合わせる着物
下駄に合わせる着物は、「紬」や「お召し」などのおしゃれ用着物です。
やわらかい着物といわれる「小紋」「色無地」などは合いません。
下駄は足に合わせるのが一番
下駄は既製品もありますが、台と鼻緒を別々に選ぶ事が多いです。
好みの台に好みの鼻緒を選び、足のサイズに合わせて鼻緒をすげてもらうとピッタリの履き心地です。
下駄のサイズについて
草履と同様に、下駄のサイズは靴より少し小さいものがふさわしいです。
かかとが1~2センチでるくらいのサイズを選びます。
やはり足より少し小さめの下駄が歩きやすいからです。
まとめとして
草履や大きく分けて礼装用とそれ以外に分かれますが、準礼装に向く草履もあります。
下駄は浴衣のときは素足にはきますが、普段用・おしゃれ用の着物のときに足袋と下駄を合わせても大丈夫です。
靴と違い、少々小さいサイズをはくのは抵抗感があるかもしれませんが、じきに歩きやすさに気づくと思います。
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