下駄のサイズは、S・M・L・LLとフリーサイズが一般的です。
でも探すと、下駄のサイズにも、23センチとか24センチといったサイズのものもありますね。
草履のサイズ表示が靴と同じなら、靴サイズと同じで選べばいい、ですよね。
ですが、これまでかかとが少しはみ出るくらいが着物姿では美しくみえるし、歩きやすいのでそうした選び方をおすすめしてきました。
ここでは24センチの草履の例をとりあげ、靴サイズ24センチの人がこれを選ぶとよいかどうか、
そんなことを考えてみました。
ピッタリサイズの下駄選びの参考にしてください。
※以下「下駄」と書いてあるところは「草履」と読み替えてもらっても同じです。
例・下駄サイズ24センチは台の長さ
◆24センチ表示の下駄・メジャーを台に沿わせてはかる
下駄のサイズ24センチは、台の長さにぴったりメジャーを沿わせてはかったとき24センチ。
これが下駄の表示のサイズです。
靴のサイズが24センチの人なら、かかとが台の上におさまりちょうどよいサイズです。
下駄に馴染みがない人は、靴と同じサイズ表示でわかりやすいです。
。。。ということになると、これで話がおしまいです。
が、これまで着物姿にふさわしい下駄の履き方は、「かかとが1~2センチはみ出るくらいがよい」とお話してきました。
かかとが1~2センチはみ出るのは下駄特有の歩きやすさ
着物姿として、かかとが1~2センチはみ出るのが美しいという感じ方は、着物に慣れている人たちの間では当たり前の感覚でした。
また下駄も草履も、かかとが少しはみだすことで、かかとからの踏み込みやすさにつながり、親指でけり上げる動作がしやすいです。
これが足サイズと同じかかかとが台の内側にはいると、歩くときべたっとした音をたてやすくなります。
かかとが少しはみ出すと、スムーズに歩きやすいと感じます。
このようにかかとが1~2センチはみ出るためには、24センチのサイズではなく1~2センチ小さいサイズを選ぶのがよいでしょう。
本来は前壺を指の先で挟む
◆前壺を指で挟む
草履も下駄も、本来の履き方は、前の壷を第一指と第二指に力をいれて挟むものでした。
そう、足指をいれるだけでなく、指に力をいれて鼻緒(前つぼ)を挟みます。
ですが靴になれいていると、指にちからをいれるこの履き方は慣れていないと難しく感じます。
慣れた人なら台と同じサイズでも、上の写真の男性のように、指先が後ろにずれてかかとがはみ出る履き方になります。
前壺や鼻緒を調節することで履きやすさが向上
◆下駄の裏に鼻緒の穴
下駄の裏側には、鼻緒の調整用の穴が開いています。
その穴から鼻緒の結びめを緩め、ちょうどよい長さに調整して締め直すことで、足の甲にぴったりと沿い、歩きやすくなります。
ただ現代のものは、ゴムがはったったり閉じてあることもあり、鼻緒をすげ替えたり前壺の高さ調整ができないものもあります。
また、まれに前壺の紐が短すぎて調整不可能なものもあるとききます。
靴の歩き方と下駄の歩き方の違い
靴の歩き方とは違い、草履・下駄で歩くと、足の筋肉も違うところを使い、より足腰が丈夫になるといわれています。
実際下駄で歩いてみるとよくわかるのですが、靴とは違う筋肉をつかっていています。
慣れないと足がとても疲れます。
下駄のとき使われる筋力は靴で歩くより、1.5倍の足の筋力を使っていて、
- 身体のバランス感覚を向上させる
- 足先をあげる歩行でつまづきを予防する
という効果がわかっています。
つまり、足の老化防止によいといえそうなのですね。
下駄/草履のサイズの選び方/靴と同じでいい?歩きやすく美しく・まとめ
下駄はサイズ表示より1センチ小さいサイズがおすすめ(メジャーで実際にはかってみるのをおすすめします)。
もちろん試し履きして、少しかかとがはみ出るのを確認するのが一番です。
下駄に慣れていないと、かかとがはみ出すのに違和感があると思います。
台にかかとがおさまっているのが安心であれば、足サイズと同じサイズの草履を。
長時間はくこともないでしょうし、足元に気をとられて落ち着かないのもいけないですし。
ただ、着物にも慣れ下駄での立ち居振る舞いにも慣れてきたら、周りの人の履き方を観察してみてください。
かかとが少し出る履き方で歩く人の足元は、どうでしょう。
<関連ページ紹介>
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