日本のお正月は「年神様」をお迎えして、新たな年の幸福をお祝いする行事です。
年神様=「としがみさま」とよみます。
お迎えの準備とお送りするまでの期間は、12月13日から始まり1月7日まで。
地方により風習など違いがありますが、一般的に伝わる年神様の迎え方と送り方を紹介します。
- 年神様とはどんな神様?
- 年神様の迎え方
- 年神様はいつまで?
について、お話しますね。
年神様 としがみさまとは・実りと幸福の神
「年神様」は実りと幸福を授けてくださる神様
です。
毎年お正月に、各家庭へ来られると伝えられています。
お正月を迎えるとは、
「年神様が気持ちよくおこしになり、家族皆で新年をよろこぶことで、年神様から幸福をいただく」ということになります。
ですからお正月を迎えるということは、年神様をお迎えすると同じ意味になります。
年神様を迎える準備
そのために新たな気持ちで年神様をお迎えできるよう、以下のような準備をします。
- すすはらいをする
- しめ飾り・門松・鏡餅を飾る
- 大晦日に年越しそばをいただく
という流れで、準備をすすめます。
では詳しくそれぞれの準備をみていきましょう。
「すすはらい」の行事・大掃除
「すすはらい」というのは、年神様を迎えるために、
家じゅうのすすや埃を払って、綺麗に掃除することを言います。
だいたい12月13日から はじめます。
これが大掃除のいわれです。
また12月13日を「正月事始め」ともいいます。
このときから、お正月の準備が本格的にはじまるのですね。
年神様を迎える飾り物を飾る
「すすはらい」がすんで清められた家に、年神様を迎える飾り物をします。
それは12月27日から始めます。
「しめ飾り」を飾る
日本のお正月に飾る「しめ飾り」は、日本の伝統的な新年の飾りです。
しめ飾りは、白い紙や藁(わら)で作られた輪(しめ縄)と、それに添えられる装飾品から成り立っています。
この輪は、神様を迎える神聖な場所を示すとされ、邪気を払い、良い運気を呼び込むとされています。
しめ飾りには様々な装飾が施されます。たとえば、ダイダイ(橙)や松葉、竹、榊(さかき)、折り紙、などが使われることが多いです。
これらの要素にはそれぞれ意味があり、繁栄や長寿、厄除けなどの願いが込められています。
通常、しめ飾りは家の入り口や門に飾られます。
これにより、家を清め、新年の神様を迎え入れるとともに、家族の安全と健康、幸福を祈る意味があります。
「門松」をかざる
日本のお正月に飾る「門松(かどまつ)」は、新年を迎えるための伝統的な飾りです。
門松は、新年の祝福と、神様を家に迎えるための象徴とされています。
その名の通り、家の門や入口付近に設置されることが多いです。
門松の主な構成要素は、松の枝と竹です。松は長寿や不老不死を象徴し、竹は強さや成長を意味しています。
これらは縁起が良いとされ、新年に良い運を家に招き入れるために用いられます。
門松のスタイルは地域によって異なりますが、一般的には二本または三本の竹を用いて、その間に松の枝を飾ります。
竹は異なる長さに切られ、天地人(てんちじん)の三才を表現することもあります。
その他、橙(だいだい)、松葉、榊(さかき)、しめ縄、折り紙などの装飾が加えられることもあります。
門松は、古来より続く伝統で、家の中に幸福と繁栄を招き、邪気を払う役割を持っているとされています。
「鏡餅」を飾る
日本のお正月に飾る「鏡餅(かがみもち)」は、伝統的な祝祭食であり、新年を迎えるための飾りです。
また鏡餅は、神様への供物としても用いられ、家族の安全や豊穣、繁栄を願う意味が込められています。
鏡餅は通常、二つの丸いもち(餅)を重ねた形状をしています。上のもちが小さく、下のもちが大きいのが特徴です。
名称の「鏡」は、円い形が神聖な鏡を象徴するとされています。
円い形は、完全性や調和を意味し、古くから縁起が良いとされてきました。
しばしば、上にみかんやダイダイ(橙)が載せられ、榊(さかき)などの緑の葉が添えられることがあります。
これらにも縁起の良い意味が込められています。
鏡餅を飾るところは?
日本家屋の古くからある家では、鏡餅を三種類用意して、大きさによりいくつも飾っていました。
- 一番大きくて立派な鏡餅は、床の間または玄関先に
- それより少し小さい鏡餅は仏壇や神棚に
- 一番小さい鏡餅は、台所やそれぞれの部屋などに
和室がない場合は、リビングルームや玄関の靴箱の上など、皆が見えるところに飾りましょう。
鏡餅はお正月の期間中、家に飾られ、新年の祝いの一環として大切に扱われます。
その後、お正月が終わると「鏡開き」と呼ばれる儀式で割られ、家族で食べられることが一般的です。
これは、神様からの恵みを頂くという意味合いがあります。
「おせち料理」の準備
◆おせち料理
「おせち料理」は12月26日から31日にかけて準備をします 。
おせち料理の意味などについてはこちらを見てくださいね。
大晦日12月31日・年越しそばを食べる意味
さて一年で最後の日「大晦日」、12月31日の行事としては、
「年越しそば」を食べます。
年越しそばを食べる意味は、
そばのように細く長く生きるという意味で食べるといわれています。
一年の労をねぎらうといわれるネギもたっぷり入れて。
必ず年を越す前に、1年無事で過ごしたことを感謝していただきましょう。
初日の出をおがむ・年神様がいらしゃる
年神様が地上に降り立つといわれている「初日の出」。
そのため「ご来光」ともいいますね。
日の出の時刻は早いので、無理に起きていることはないですが、
やはり特別な日ということで、見晴らしの良い場所で日の出を拝むことで、幸運の年神様をお迎えするのもよいですね。
年神様はいつまで?お送りする日
◆福笑い
新しい年を迎え、家族や親せきが集まったり年賀状を見たり。
楽しい時間を過ごせたでしょうか。
年神様とともに、新しい年の幸福をお祝いするのも7日まで。
1月7日には、玄関のしめ縄・門松・鏡餅の飾りものを片付けます。
この日に年神様はお帰りになります。
年神様のいらっしゃる1月7日までの期間を「松の内」といい、関西では1月15日までとされている地域もあります。
<年神様の迎え方と送り方・まとめると>
- 年神様は実りと幸福を授けてくれる神様
- 毎年1月1日の日の出とともに各家庭へ来られる
- 大晦日までに家中の大掃除をしてきれいにする
- 飾り物のしめ縄・門松・鏡餅を飾りお迎えの準備
- 1月7日に飾りものを片付け年神様がお帰りになる
歳 年神様はどんな神様?迎える準備/飾り方/お送りするまでのイロハ・まとめ
お正月は年神様とともに新年の幸福を祝う行事。
各家庭にお越しになる年神様をお迎えする準備として、大掃除や飾り物などが伝えられてきました。
年末年始を、家族で過ごすのが日本のお正月。
地方により作法の違いはあっても、幸多き一年を願うのは同じですね。
2024年令和6年、よいお年をお迎えくださいませ。
<関連ページ紹介>
◆おせち料理を子供向けにわかりやすく・定番と詰め方
◆節分に豆まきなぜ?豆まきのやり方・子供に伝える
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