昼夜帯って何?アンティークの例/長さ二種類/結び方/作り方

昼夜帯(くじら帯・腹合わせ帯)

◆アンティークの昼夜帯

昼夜帯は、別名「くじら帯」または「腹合わせ帯」ともいいます。

表と裏に別の生地を使った女性用の帯です。

「なぜ昼夜帯というのか?」ですが、

片側には黒の繻子(しゅす)織りの生地を用い、

もう片側には白い博多織りの生地を合わせて仕立てたものが始まりだったからのようです。

黒は夜、白は昼ということで「昼夜帯」と呼ばれるようになりました。

またクジラの背と腹に見立てて「くじら帯」と呼ぶ地域もあります。

では、ハートが印象的なこのアンティーク帯を例にして詳しく紹介しますね。

  • 昼夜帯の例
  • 昼夜帯の時代とサイズ・長さ
  • 昼夜帯から腹合わせ帯へ
  • 袋帯との違い
  • 作り方

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片面が黒いアンティークの昼夜帯の例

昼夜帯(くじら帯・腹合わせ帯)

◆アンティークの昼夜帯

これは片面が黒繻子(くろじゅす)織りの生地の「昼夜帯」です。

黒繻子の方はもっぱら裏として使われ、生地が薄いので軽くて締めやすいです。

黒い色は、表側にどんな色模様の生地がきても、引き立てたりバランスを保ったりするのに効果的な色です。

また日本女性の黒髪にもよく合います。

結び方によっては、黒いたれや手先を出すこで、帯姿に変化を持たせることができます。

昼夜帯ができた時代は、日本髪をゆい着物の衿には黒い掛け衿をかけていました。

衿とのバランスも絶妙だったのではと想像します。

昼夜帯の時代とサイズ、長さ

昼夜帯(くじら帯・腹合わせ帯)

◆表生地が20センチほど折り返してある

さて、画像の昼夜帯ですが、長さは3メートル52センチ。

現代の名古屋帯よりより少し短いものが多いです。

この帯は、裏の黒繻子のたれ先は表生地が20センチほど折り返してあります。

仕立てられたのはたぶん大正時代か昭和のはじめごろ

日常で使われていた帯なので使用頻度は高かったと思います。

表側は銘仙と呼ばれる絹の生地で、帯の端の方に界切線(オランダ線)があるので帯用の生地とわかります。

ハート型の模様の意味は?

昼夜帯(くじら帯・腹合わせ帯)

「昼夜帯」は普段に使うおしゃれ感のある帯が多いです。

この帯は「ハート型」の模様がありますね。

紫のハートをよく見ると、薄い金箔がはげ落ちた?と思える痕跡があります。

大正の時代にハートってあったの?ですが、

これは「葵の葉」なのですね、内側は葉脈というわけです。

葵の葉は、徳川家の家紋にもなっている文様なので、きっとおなじみのはず。

すっきりとした柄ですが5色使い、縦線がきいていますね。

袋帯の長さの昼夜帯と袋帯との違い

昼夜帯には、袋帯の長さと同じサイズ・長さのものもあります。

つまり長さが4.2~4.5mほどで、現代の袋帯より少し短いものが多いようです。

やはり二重太鼓に結びます。

袋帯との違いは、昼夜帯は両面使えますが、袋帯(しゃれ袋帯)は裏面は表としては使えません。

昼夜帯から両面柄の帯へ

昼夜帯 腹合わせ帯 くじら帯 木綿

◆昼夜帯 木綿

「昼夜帯」は裏面が黒繻子が主流でしたが、

徐々に、両面の生地を自由に合わせるようになっていきます。

昭和もくだると、木綿生地などで両面使いが当たり前の帯になっていきます。

裏も表同様に表に出せるもので、両面が色柄のある生地を使っている場合は「腹合わせ帯」と呼ぶことがあります。

ですが「昼夜帯」と呼んでも問題ありません。

いわゆるリバーシブル帯ということです。

一本の帯で二本分使える昼夜帯

昼夜帯の特徴は、以上のように表裏が使えるので、一本の帯で二本分楽しめるところにあります。

一本の帯で利用価値は二倍。

旅行などで外出する際には活用したい帯ですね。

また二種類の色は相性のよいものを選ぶとよいですね。

昼夜帯の結び方

名古屋帯の長さのものは一重太鼓が結べ、名古屋帯と同じ方法で結びます。

袋帯の長さのものは二重太鼓が結べ、袋帯と同じ方法で結びます。

(手先と胴帯になる部分は当然半分幅に折ります)

昼夜帯の作り方

仕立て方は「同じサイズの生地を二枚合わせて、芯を入れる」だけ。

普通の名古屋帯を仕立てるよりは、簡単に仕立てられるはずです。

生地は帯に向きそうな反物、着物からのリメイクもよいですね。

木綿の生地の昼夜帯が使いやすそうです。

自分だけのオリジナルな昼夜帯の楽しみ方をなさってくださいね。

昼夜帯って何?アンティークの例/長さ二種類/結び方/作り方・まとめ

昔の昼夜帯は片面が黒、片面が表生地の帯になっているものが多い。

昼夜帯は普段使いの帯で、名古屋帯サイズと袋帯サイズのものがある。

現代では両面使えるようにしている昼夜帯が主流で、「腹合わせ帯」という名称を使うことが多い。

今でいうリバーシブルなので、帯一本で二本分の利用価値。

自分で作ることもできるので、オリジナルなコーディネートを楽しんでください。

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この記事を書いた人
きらこよしえ

着付け師範として着物着付け教室を運営。簡単着付けの2部着物など考案、雑誌に取り上げられたり、着物用下着など監修者。温泉好きでスーパー銭湯や温泉巡りでドライブ旅行趣味。温泉ソムリエ資格取得。旅系ブログna58.net YouTube運営。

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