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名古屋帯とは・特徴や種類・由来を詳しく解説します

名古屋帯の由来特徴種類

街でみかける着物姿の女性は、ほとんどの方が帯を「お太鼓」に結んでいます。

そのときの帯が「名古屋帯」です。

長さ約3メートル50~80センチ、

お太鼓または角出し結びにする帯です。

利用場面はセミフォーマルからカジュアルまでです。

  • 特徴
  • 種類
  • 由来

について、名古屋帯をいくつか紹介しながら詳しくお話しますね。

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名古屋帯の特徴

名古屋帯の特徴は、なんといっても利用範囲が広いことでしょう。

セミフォーマルからカジュアルな場面まで、幅広いシーンで利用できます。

もちろんセミフォーマルに向くものと、カジュアルに向くものの違いはあります。

三種類ある名古屋帯

まずは柄の付き方による分け方を紹介します。

名古屋帯は柄の付き方で、

  • 名古屋帯は帯の全体に柄のあるタイプを「全通柄」
  • 6割くらいに柄のあるタイプを「六通柄」
  • お太鼓と前の胴帯部分のみに柄のあるのを「ポイント柄」または「お太鼓柄」

と呼び分けています。

名古屋帯の種類

今度は形状による違いを見てみましょう。

形状で分けると以下の二種類になります。

  • 「八寸名古屋帯」
  • 「九寸名古屋帯」

出来上がりはおなじ寸法(幅)になりますが、仕立てる前の状態での、帯の生地幅が八寸か九寸かで分けるものです。

「格」は九寸名古屋の方が上です。

「九寸名古屋帯」とは

九寸名古屋帯紺地六通柄

では具体的に見てみましょう。

「九寸名古屋帯」は、帯芯を入れ両端を五分ずつ合計一寸を縫いしろとして、内側に折り込んで仕立てます

そのため出来上がりは八寸になります。

帯の生地の厚さを考慮して、生地にあった芯を選んで仕立てます。

「名古屋帯」というと通常「九寸名古屋帯」をさすことが多いです。

利用範囲は、模様によりカジュアルからセミフォーマルまで。

「八寸名古屋」とは

八寸名古屋帯は、帯芯は使わずお太鼓になる部分だけを折り返し、端をかがるだけの仕立て方です。

そのため出来上がりはそのままの八寸の幅です。

別名「袋名古屋帯」といいます。

八寸名古屋帯・袋状のお太鼓がわかるよう衿芯おいてある

◆「袋名古屋帯」の「全通柄」

(上の写真はお太鼓の袋状がわかるよう、衿芯をはさんでいます)

帯として十分な張りと厚さがある生地を使います。

「八寸名古屋帯」は、カジュアルな雰囲気の帯で、軽く締めやすいのが特徴です。

また利用範囲は、普段用やカジュアルなおしゃれ着用です。

新名古屋帯の特徴

名古屋帯の仲間にはその他に「新名古屋帯」と呼ばれるものがあります。

「新名古屋帯」は、帯の長さは名古屋帯と同じで、胴に巻く部分も同じ幅です。

そして裏と表が別の生地です。

現代ではあまり出回っていないようです。

「新名古屋帯」は、「昼夜帯」「京袋帯」とも呼ばれています。

昼夜帯裏は黒をお太鼓に

表も裏も両方使えるものは昼夜帯といい、今でいうリバーシブルということですね。

また表は表、裏は裏として使用するものは京袋帯と呼んでいます。

「新名古屋帯」は、やや厚手の生地で芯はいれません。

普段着~おしゃれ着として着まわせる色柄の生地が多いです。

表裏使えるものは、一本の帯で四通りの帯姿になることができます。

(胴の部分とお太鼓の部分を使い分けることができるので)

※生地の厚さにより芯を入れる場合もあります。

夏用の名古屋帯の例

夏用の八寸名古屋帯(袋名古屋)

◆夏用・八寸名古屋帯(袋名古屋帯)

「八寸名古屋帯」「九寸名古屋帯」それぞれに夏用があります。

より薄い生地、すける生地などが使われ、清涼感のあるものになります。

「名古屋帯」の由来

最後に名古屋帯の由来を紹介します。

大正7~8年ごろ服装改良運動がおこり、当時の名古屋女学校の創始者が考案した帯です。

この帯が考案されるまでは、帯の幅は一定のものしかありませんでした(袋帯・昼夜帯)。

そのため帯を締めるのに時間がかかっていました。

それを胴に巻き付ける部分を半分の幅にし一重のお太鼓へと改良。

この改良により帯を身に着ける時間を短縮させることができました。

さらに生地が少なくて済むようになり、節約にもつながりました。

当時の呉服店(三越)が量産して販売したことで、昭和にはいって全国にひろまるという経緯をたどります。

考案者の地域と学校名から「名古屋帯」という名称として知られるようになりました。

<帯の簡略化でできた名古屋帯の特筆すべき点>

  • 胴に巻く部分を半分の幅に仕立てた
  • お太鼓を一重にしたことで短く軽くできた

名古屋帯とは・特徴や種類・由来を詳しく解説します・まとめ

着物の街着として広く使われている名古屋帯。

服装改良運動の時代に考案され、昭和になって全国に広まります。

「九寸」と呼ばれる名古屋帯が最もポピュラー、「八寸」はカジュアル向き。

「九寸」はもっぱら染め帯でセミフォーマルな柄模様が多いです。

きものの時にする帯の種類
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プロフィール
この記事を書いた人
きらこよしえ

着付け師範として着物着付け教室を運営。簡単着付けの2部着物など考案、雑誌に取り上げられたり、着物用下着など監修者。温泉好きでスーパー銭湯や温泉巡りでドライブ旅行趣味。温泉ソムリエ資格取得。旅系ブログna58.net YouTube運営。

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