◆肩あげと腰あげをした子供の浴衣
子供の浴衣のサイズを小さくする「肩あげ」の方法を紹介します。
「肩あげ」は、袖(裄・ゆき)が長すぎるときに短くする調整です。
子供の成長は目覚ましいので、少し大き目の浴衣を用意して「あげ(タック)」をとり着せます。
成長に伴い今の体に合わせて「あげ(タック)」の長さを調整していきます。
浴衣で説明していますが、甚平も同じ方法です。
「あげ」のとり方は男の子も女の子も同じ方法で、
ここでは男児の浴衣で「肩あげ」を解説します。
「肩あげ」の方法・男の子の浴衣の例で
上の画像は、1歳から3歳くらいまで着られる「一つ身ひとえ長着」と呼ばれる浴衣で筒袖です。
すでに「肩あげ」と「腰あげ」がしてあります。
※腰あげは丈のサイズを短くすることで、やり方はこちら
浴衣以外にも、裏地のないものは同じ方法で「あげ」をします。
肩あげの寸法の割り出し方
◆1図
まず肩あげの寸法の割り出し方です、1図参照。
<肩あげ寸法の割り出し方>
- 浴衣のゆきたけを計って、その寸法から子供の「着ゆきたけ(背中心から手首までの寸法)」を引きます。
- その残りが「あげしろ」になります。
- このあげしろの二分の一が「あげ」の深さになります。
肩あげの位置を決める
◆2図
肩あげの位置を決めます。2図参照。
肩揚げの位置は、背中心から袖付けまでの幅を二等分して、その中心を「あげ山」とします。
このあげ山を、あげ止まり(後ろ前ともに、袖付け止まりから1センチ上まで)までまっすぐに通します。
肩あげの縫い方・前
◆3図
前側の肩あげの縫い方です、3図参照。
前側は、「あげ山」を袖付け止まりから1センチ上までですが、
最後は1センチ脇の方へ「あげ山」をよせ、1センチ浅く縫い終えるようにします。
幼児はおなかがでているので、こうして前身ごろに余裕を持たせます。
肩あげの縫い方・後ろ
◆4図
後ろ側の肩あげの縫い方です、4図参照。
後ろ側は、あげ山を袖付止まりから1センチ上まで、まっすぐ縫います。
子供(男女児)の浴衣・肩あげの縫い方具体的に
<必要なもの>
- 縫い針・木綿縫い糸(浴衣と同じ色)
- マチ針
- 糸切りばさみ
- アイロン
肩あげの縫い方・手順とポイント
- まずはマチ針で、縫うところを押さえる
- 縫い糸は浴衣の生地と同じ色の糸にし、二本どりで
- 縫いはじめと縫い終わりは、返し縫をする
- 和裁では二つ目落としという針目で縫いますが、5ミリから1センチくらいの並縫いでOK
- 二つ目落としで縫うときは肩山だけは三つ目落としにする
- できた「肩あげ」は袖方向に倒す
- アイロンで押さえる
子供(男児女児)の浴衣や甚平の「肩あげ」やり方を解説!サイズを小さく/画像あり・まとめ
男の子の浴衣も女の子の浴衣も、同じ方法で「肩あげ」をします。
甚平の袖も長すぎるようなら同じように行ってください。
<関連ページ紹介>
◆浴衣の丈を短くする「腰あげ」のやり方
◆子供(男女児)の浴衣の着せ方・兵児帯の結び方・崩れない簡単な方法
◆子供の浴衣のたたみ方・肩あげ腰あげ付・詳しく解説
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