「千歳飴(ちとせあめ)」は、七五三詣でのとき売られる飴で、子供の健康長寿を願うものです。
普通、紅白の一本ずつの長い飴を、おめでたい模様の紙袋に入れます。
おめでたい模様とは、鶴、亀、松竹梅といった、縁起のよい絵柄をいいます。
上の写真は、熱田神宮の千歳飴の袋でとてもシンプルです。
最近では袋にキャラクターなどのイラストが描かれているものもあるようです。
- 千歳あめの由来
- 長寿を願う
- 御祈祷にセットされた千歳あめ
について体験談をふくめてお話しますね。
千歳飴の由来は
千歳飴は、「千年」の名称で江戸時代の浅草浅草寺から始まったといわれています。
浅草の飴売り七兵衛が、元禄・宝永年間(1681~1711)に紅白の棒状の飴を、
「千年飴」「寿命糖」と名付けて、長い袋に入れ売り歩き、これが評判となりました。
ほかの説では、
1615年に大阪の平野甚左衛門が、江戸に出て、
「長い長い千歳飴を食べると千年もの長寿になる」とふれて売りはじめたという説があります。
江戸の当時は、甘いものが貴重品でしたので、自分で買うといより贈り物として受け入れられたようです。
千歳飴に長寿の願い
「千歳」という文字は、長寿やおめでたさを連想させます。
また飴はひっぱると伸びる事から、寿命が延びるという願いを込めた縁起物とされるようになったとも。
そのような経過から千歳飴には、「粘り強く、健康で長生きをしてほしい」という意味が込められています。
熱田神宮での体験談・おさがりの千歳飴
ご祈祷が済むと、おさがりをいただきます。
おさがりの品は神社によりさまざまと思いますが、
愛知県名古屋市の「熱田神宮」では、千歳飴とともに、絵馬、お守り、記念カード、おかたづけぶくろなどが一緒にいただけました。
神社によっては、祝い箸や学業成就の鉛筆などが一緒になっているところもあるようです。
境内での販売もある
◆熱田神宮境内での千歳飴の販売
熱田神宮の場合は、境内での販売もありました。
袋には昔ながらのおめでたい絵柄が書かれています(上の写真右端)。
松竹梅と鶴亀、真っ赤な朝日と寿の文字があります。
御祈祷のおさがりとは違うイラストなのですね。
変化しつつある千歳飴
現代では、紅白の長い棒でない千歳飴も多数あります。
七五三の季節になると、お菓子売り場などで見かけますね。
不二家では七五三の時期に合わせて「ミルキー千歳飴」が売られます。
ほかにも飴を扱うメーカーで、一本ずつ個包装されたものや、袋と飴がセットになったもの。
カラフルなカラーの短い千歳飴セットなども。
七五三のお祝いでなくても、懐かしくてつい食べたくなるかわいらしい飴が並びます。
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