着物の上に着る「羽織」と「コート」の着方で、よくいただく質問があります。
それは、衿は折るの?折らないの?というものです。
秋、朝晩の冷え込みが感じられるようになり、もみじが色づくころから着るのが「羽織」。
着物用のコートは、より寒さが厳しくなった初冬から。
ここでは、
- 衿を折るかどうか
- 羽織の着こなし方
- コートの着こなし方
についてお伝えします。
羽織の着こなし方
羽織はカーディガンと同じような扱いの衣類です。
そのため室内では脱ぐ 必要はありません。
椅子でも座布団でも腰かけたときは、羽織の裾を敷かないようにします。
羽織の衿は半分に折る
◆羽織の衿・後ろ側
羽織の衿は、肩から後ろだけ外側へ半分に折って着用します
。
◆羽織の衿 前側
肩口から下へは、自然に衿幅分外へ折ります
。
秋に好まれる羽織の柄
秋のお出かけに好まれている羽織の柄には、
- 散り紅葉
- 吹寄せ(様々な落ち葉や落ち花が地面に吹き寄せられている様子を文様化)
- 御所解模様(ごしょどきもよう・王朝文学をイメージした風景模様)
といった模様があります。
装いの雰囲気に合わせて羽織をコーディネートするのは、この時期の楽しみのひとつです。
羽織紐の位置はどこ?
◆ビーズの羽織紐
羽織には「羽織紐」をつけますね。
羽織紐は付け替えできるようになっています。
「ひも」のほかに、ビーズや石などのの羽織紐もあり、何を使うかはお好みで。
羽織紐の位置には、帯・帯締め・帯揚げが重なるので、あまりゴチャゴチャしないようにしたいものです。
できれば帯の上端と帯締めの間におさまるようにするとよいです。
◆ブルーのトンボ玉の羽織紐
先のコーディネートと同じで、羽織紐を変えてみました。
着物用コートの着こなし方
コートは外出用の防寒着です。
そのため室内では脱ぎます。
コート(道中着)の衿は内側に折る
◆コート(道中着)の衿は後ろを内側に
コート(道中着)の衿は肩から首の後ろだけ半分幅に内側におります
。
◆コート(道中着)の衿の前姿
肩からは自然に開きます。
羽織や着物コートの衿は 折る?折らない?着こなし方を紹介♪まとめ
羽織の衿は、肩から後ろだけ外側へ半分に折って着用します。
コート(道中着)の衿は、肩から首の後ろだけ半分幅に内側に折ります。
羽織は室内で着たままでよく、コートは脱ぎます。
どちらも裏側の生地に凝って、おしゃれを楽しむことがあります。
<関連ページ紹介>
◆着物の防寒ショールとは・ショール/ストールの羽織り方巻き方
◆着物コート・衿のデザインや丈の違い・装いアップのコートの知識
◆冬に足袋は寒い・着物の足元の防寒・寒さ対策の工夫は
コメント