講座「おしゃれ着きもので着物生活」の4回目(最終回)です。
着物を洋服感覚のお値段で手に入れて、着物のある生活を楽しもう!という内容の講座です。
今回は「帯と長じゅばん」についてお伝えします。
- 帯の種類
- 格安で帯を買うためのポイント
- 長じゅばんと半じゅばんの特徴
- 「つけかえ袖」について
着物姿になくてはならない帯のこと
着物には必ず帯が必要ですね。
まず「帯」の種類について、大まかに説明します。
女性の使う帯の種類は、以下の5種類です。
- 丸帯
- 袋帯
- 名古屋帯
- 半幅帯
- 兵児帯
おしゃれ着・街着として着物を着るとき、一番利用頻度の高い帯が「名古屋帯」。
次によく利用するのが「半幅帯」です。
帯の格について
着物と同じく帯にも「格」があり、以下のようになります。
※最も格上の「丸帯」は現代はほぼ使いませんのではぶきます。
◆織りか染めかというと、織り帯>染め帯
◆名古屋帯を仕立て方から分類すると、名古屋帯>開き仕立ての名古屋帯>袋名古屋帯
という順になります。
洋服感覚でおしゃれにな帯を使うには
◆袋名古屋帯
私たちは、気軽に着物を着るスタンスです。
そこで一番利用頻度が高くなるのが名古屋帯、中でも「袋名古屋帯」と呼ばれるものです。
そして「半幅帯」もカジュアルな場面でよく利用します。
格安の帯はどこにある?
着物を気軽に着ようとリサイクルショップなどを紹介しましたね⇒講座◆「おしゃれ着きもので着物生活」2「格安で着物を入手する方法と選び方のポイント」。
帯も気軽にと思えば、やはり中古・リサイクルのお店で購入、譲ってもらう、洗える帯を買うという同じ方法になります。
リサイクルの帯を購入する際のポイント
さてここからが本題ですね。
リサイクルの帯を購入するポイントをお話します。
- 帯を結んで見える部分にシミや汚れがないか
- 折りじわ、胴の前部分の折り線がゆがんでいないか
- 短くないか
時代の古いものには短いものもあります。
短いものだと、お太鼓結びで柄がでない、良い形にできないという不満につながります。
なお帯は、あまり柔らかいものは扱いにくいです。
見た目の柄や色だけでなく、その点もチェックされるといいですよ。
着物の下に着る襦袢(じゅばん)のこと
◆広衿の絹の長じゅばん
次に「襦袢(じゅばん)」についてお話します。
着物の下に着るものなので、いわゆる下着です。
ただ、襦袢の衿には半衿をかけて、衿元に見えるようにして用います。
じゅばんの種類
じゅばんには二種類あります。
- 「長じゅばん」
- 「半じゅばん」
長じゅばんの特徴
長じゅばんの衿は二種類あります。
- 礼装に向く「広衿」
- 普段用に向く「ばち衿」
現代では「ばち衿」で仕立てることが多くなっています。
長じゅばんは絹製品が主流でしたが、現代ではポリエステル素材・洗える絹・麻などあります。
色は白以外にも、薄い色合いのものから、カラフルなおしゃれ用の長じゅばんもあります。
半じゅばんの特徴
半じゅばんは、裾(すそ)よけとセットで着用します。
(裾よけというのは、巻きスカート状になった腰巻です。)
半じゅばんは、汗を吸収しやすくするため、身頃(みごろ)を綿素材にしてあるものが多いです。
そのため普段~街着として着物を楽しむには、洗いやすく使いやすいと思います。
半じゅばんは上下に分かれているので、着くずれがやや少ないように思います。
また半じゅばんは、身頃が綿素材であれば和装ブラの上にすぐに着ることもでき、肌着として兼用もできます。
そのため春秋の気温が高いときには重宝します。
着物を着る頻度で襦袢を選択
襦袢は汗や衿の汚れがつきやすいので、着物を頻繁に着るかどうかでえらんでください。
半じゅばんなら洗いが簡単ですし、長じゅばんよりも気楽に扱えます。
時々しか着物を着ないなら、長じゅばんだけでもよいでしょう。
長じゅばんは格安に入手できるの?
格安で着物や帯を手にいれるとして、長じゅばんも同じようにお値打ちに買えるのでしょうか?
長じゅばんも本来は「あつらえる」ものではあります。
下着であってもあつらえるとなると、それなりの費用がかかります。
ですから「格安品を探したい」ですね。
見つけやすいのは、リサイクルショップの実店舗です。
インターネットのお店は、扱っていないこともあります。
骨董市で古着を扱っているお店も、たいてい販売しています。
近くにリサイクルショップがないという方は、着物店(呉服や)で半襦袢を購入するのが現実的でしょう。
他に洗える着物を販売しているお店で、洗える長じゅばんが購入できます。
袖の丈が違う着物には「付け替え袖」
譲りうけた着物やアンティーク着物は、袖の丈に違いがあります。
着物に合わせた長じゅばんを、全部用意するのは大変。
そんなときは半襦袢にして、「つけかえ袖」を取り付けましょう。
これは袖だけ付け替えるもので、襦袢をたくさんもっているように見せかけることができます。
袖口やふりから襦袢の袖が少し見えるので、着物とのコーディネートを考えて付け替えを楽しめます。
付け替え袖については作り方をこちらで説明しています。⇒「付け替え袖(うそつき袖)の作り方と取り付け方・誰でもできる写真手順付き」
講座◆「おしゃれ着きもので着物生活」4帯の格・格安帯のポイントと長じゅばん・まとめ
帯も着物同様、リサイクルショップ等でお値打ちに購入することができます。
帯の選び方のポイントは、シミや汚れがないこと、自分にとって短くないことを確認してください。
半じゅばんを利用して袖を付け替えると、いろいろな袖丈の着物に対応できますよ。
頻繁に着物を着るなら、半じゅばんが便利です。
名古屋帯について詳しいことはこちらを参考にしてくださいね⇒「名古屋帯の構造・各部の名称や扱い方を解説しています」
講座「おしゃれ着きもので着物生活」をお読みくださってありがとうございました。
どんどん着物をお召しになって、楽しみなお出かけを増やしてくださいね。
着物をワードローブのひとつとして気軽に選んで、豊かな毎日をお送りください。
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