「二部式着物」というと、帯のない仲居さんのような着物を思い出すでしょうか?
一般的にはそういう印象ですね。
ところが二部式の着物とはいえ、帯をちゃんと締めてふつうに着物を着ているのと同じ着姿になる着物もあります。
あえて「これ二部式なのよ」と言わない限り、どこから見ても普通に着物を着ているのと何ら変わりのない姿です。
ではどうして、わざわざ着物を二部式にしてしまう必要があるのか、不思議に思われますか?
その理由は、おはしょりの処理が不用になるので、着付けが上手くできない人にとって着物がとても着やすくなるからです。
着付けに時間がかかると、すっきりとした着姿になれませんね。
そのようなとき、おはしょりのできあがった二部式にすれば、素早くきちんとした着物姿になれるのです。
着付けに苦労している方にとっては、この上なく便利になります。
ではもう少し詳しく、帯をつける二部式着物についてお話します。
帯ありでおはしょりもある二部式着物
帯をしておはしょりもちゃんとある、見た目は普通に着物をきているのと何ら変わりのない二部式になった着物。
どんな利点があるかというと、
帯ありの二部式着物の利点
- 着付け時間が短縮される
- そのため着物を着るときの面倒だという気持ちが減る
- 着崩れがほとんどない
- おはしょりができているので、いつも整った着付けになる
という利点があります。
帯ありの二部式着物の着方
では、帯をして普通の着物と同じ着姿になる着物の着方を説明します。
- まず下半身用の巻きスカートになった部分を胴に巻き、紐を後ろに回してから結びます。
- そして上着に袖を通したら、衣紋を合わせ、前で紐を結びます。
- 背中のシワをとり、おはしょりの底を床と平行に整えて伊達締めをします。
さらにこんな利点(メリット)も
おはしょりのある二部式着物は、着付け時間が短縮されるだけでなくさらにメリットがあります。
それは、
- 自分の身長より10センチくらい身丈の短い着物でも着られるようになる
ことです。
お母さま譲りの丈の短い着物、アンティーク着物も着られるようになるかもしれません。
では作り方を紹介します。
帯ありでおはしょりもある二部式着物・作り方
順番は、スカート部分をはかって決め、断面をしまつします。
ひもを取り付けることで、着やすくし着崩れをなくします。
- まずおへその位置から、着物を着たときの裾までの長さを測ります。
- そして身ごろを真横に裁断し、衿先にむかってやや下にむかって裁断します。
- ほつれどめをして、約5~10センチ程度の幅の布を取り付けます。
- 紐通しを1か所後ろにとりつけて、端に紐を取り付けます。
- 上着はほつれどめをして、おはしょりがあるように折り曲げまつり縫いをします。
- 紐を衿につければ完成です。
着物が短いときはおはしょり分がとれないこともあります。
そのときは不足分の布を足します。
「帯ありでおはしょりもある二部式着物」はどんな人向き?
この方法は、お手持ちの着物に手を加える方法です。
- 着付けがなかなか上達しない人。
- 着付け時間を短縮したい人。
- 着くずれしやすい人。
におすすめしたい方法です。
またこの加工によって、身長より10センチくらい短い着物でも、普通に着物を着ているのと同じように着用できます。
そのため、背の高い方で、アンティークやお母様譲りの丈の短い着物を着ることができるようになります。
和裁の知識がなくても、裁縫道具があればできるほどの内容です。
もっと詳しい内容はこちら⇒「おはしょりのある二部式着物の作りかた・きものからの改良と工夫」
ただ、作り方の詳細について有料でお伝えしていましたが、現在は中止しています。申し訳ありません。
「帯ありでおはしょりもある二部式着物」とは・その着方と作り方・まとめ
帯をする二部式着物は、見た目は普通に着物を着ているのと何ら変わりません。
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