「二部式着物って何?」という方に向けた一般的なお話です。
一般的に「二部式着物」といわれるものは、上着が作務衣(さむえ)風になっていて、下着(スカート部)が巻きスカート状になったものです。
和食のお店の店員さんや、旅館の仲居さんなどが着用しています。
普通の着物姿には帯がありますが、二部式には帯がありません。
帯をしないので上着がゆったりとしていて、軽快な着物または仕事着といった印象です。
では特徴やサイズ、価格を詳しくみていきましょう。
二部式着物の特徴
「二部式」つまり上下に分かれているので、下の部分(スカ―ト)部分を身に着けてから、上の部分を身につけます。
着物のように衿の後ろを開ける必要はありません。
たもとが着物より短く、袖口は着物より狭いです。
いわゆる巻きスカートと作務衣を着ているという感じで、帯をしないので着やすく着心地はとても楽です。
長じゅばんも必要ありませんし、内側には何を着を着てもかまいません。
二部式着物の素材
二部式着物の素材は、主に洗えるタイプのポリエステルが多いです。
主に立ち働く場面で着ることが多いため、洗えるものの方がよいわけです。
洗えるものであっても、質感が絹の風合いにそっくりなものもあります。
洗い方
ポリエステル素材のものなら、手洗いか、洗濯機での弱洗いができるようになっています。
洗えるタイプのものは、しわになりにくく扱いが簡単です。
上下同じ生地が主流ですが
生地が上着とスカート部で同じものを使用している二部式着物が主流です。
これを着物のことをよく知らない人が見ると、「美しい着物姿」と思ってもらえることもあります。
二部式着物の中には、上着とスカート部の生地を別にしてあるものもあります。
例えば上を小紋柄に下を無地にするなどの個性的なものも。
二部式着物のサイズ展開
サイズはMとLの二種類が主流です。
着物より融通がききやすいので、適応サイズはMとL、またはフリーサイズです。
サイズ展開が少ない理由は、デザインそのものが調整しやすいデザインだからです。
スカート部については長すぎるならウエストのところで折り曲げればよく、上着の幅はひもの結ぶ位置で調整がききます。
適応範囲が広いのですが、身長が150センチに満たない方や、170センチをこえる方は確認してください。
袖の長さで困ることはないの?
それなら袖はどうなの?という疑問がでてきますね。
二部式着物の袖は、着物よりたもとが短く、なおかつ袖口までの長さが短めです。
そのため身長の低い腕の短い人にも、長すぎることはありません。
仕事用・作業用に適した着物
仕事用・作業用として二部式着物がよく利用されるのは、特別何も用意しなくても着用できるからではないでしょうか。
内側に何を着てもよいですし、体の線が出るわけでもありません。
細い人もふくよかな人も、体型に関わらず着用できるので、和食関係の制服に向いているのでしょう。
ひもで調整できるという着用方法が、幅広い体型をカバーします。
「二部式着物」は、着物らしさを持ちながら活動的な衣服といえます。
二部式着物の価格
さてこのように便利で着用しやすい二部式着物、価格はいったいどれくらいか?
洗える着物と称しているものでは、下は4,000円程度から上は2万円くらいまで。
6,000~8,000円の価格帯が多いです。
外出着として着用したいのであれば、伝統的な着物の柄に近づけたものでおしゃれ感のあるものを選びたいですね、
そうなると、2~4万円くらいになります。
二部式着物を反物から作る場合
二部式着物を着物の反物から作るということもできます。
その場合は5万~十数万までくらいの範囲です。
価格の高いものはそれだけ素材のよいものを使っていますし、柄デザインも洗練されています。
帯のない着物姿ですが、着物の雰囲気を味わいつつ体は楽にしたい、という方にはよいでしょう。
「二部式着物」とは・特徴・サイズ・価格について・まとめ
上着が作務衣(さむえ)風、下着(スカート部)が巻きスカート状になったもの。
和食の店員さんなどが着ていて、動きやすい仕事着として利用されることが多いです。
無地や和柄の総模様が中心で、一見着物と同じ扱いをうけます。
洗えるものが主流なので、着物の入り口としても良いかもしれません。
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