派手になってしまった着物はもう着られない?
そんなことはありません。
色を染め替えることで、今後も着ることができます。
ただ「染め替え」るには、事前に確認しておきたいことがあります。
それはきもの生地は丈夫かどうか?です。
染め替えたあと十分着用できる丈夫さがあることがわかったら、染めにはいります。
ここでは、
- 着物の「染め替え」の方法
- お値段の相場
- 「丸染め」の技術と方法・相場
についてお伝えします。
一般的な染め替えの方法
一般的な着物の色を染めかえる方法をまず紹介します。
- 色をいったん抜いて好みの色に染め替える
- 色を抜かずに好みの色をのせる
この方法は、着物をほどいて着物生地だけを染めます。
生地に色が定着したのち、仕立て直します。
従来の染め替えの費用
さて費用はどれくらいかかるかですが、
着物をほどいて生地を染める方法は、そのあと仕立てが必要になります。
裏生地をそのまま使うということで考えると、
「ほどき代+染め代+仕立て代」
これで約4.5万円からが一般的な相場でしょう。
部分染めで着られる着物に変える方法
着物の全体を染めるのでなく、一部だけ染めて雰囲気を変えることもできます。
- 模様に色や柄を追加して派手さをおさえる
この方法なら全体を解く必要がないので、手を加えやすいです。
ただ費用がおさえられるかどうかは、模様やその範囲によるのでちょっと不明です。
現代の「丸染め」について
近年行われるようになった染めの技術で「丸染め」があります。
「丸染め」は、ほどかずそのままの状態で染色します。
この方法なら色を抜くことなく、上に色をのせるだけです。
どんな色にするかを決めれば、短期間でできます。
「丸染め」のよい点
「丸染め」のよい点をあげてみます。
- 期間が短い
- 従来の染めより費用が安い
「丸染め」の悪い点
反対に悪い点もあります。
- 裏地もいっしょに染まる
- 今の色の上に色をのせるので、希望通りの色にならないかもしれない
この点に気をつけて、よく相談してくださいね。
「丸染め」できるかどうかの条件
「丸染め」は着物のままドボンと染液につけるので、以下の条件を満たしていなくてはなりません。
- 着物生地がしっかりしていること
- 縫い糸が傷んでいないこと
- サイズはこのままでよいこと
「丸染め」の費用の相場
「丸染め」の費用は、調べてみた平均では、
- 袷の着物の場合、31,500円
- 長じゅばんの場合、27,000円
一般的な染め替えよりは費用は少ないですね。
丸染めに向く着物は、色無地と長じゅばんだと思います。
着物の染め変え(染め直し)方法・現代の「丸染め」とは・費用は?まとめ
派手になった着物を染め替える方法について従来の方法と新しい方法をお伝えしました。
従来の方法なら費用は約4.5万円から、丸染めなら費用は押さえられます。
いずれも出来上がりをどんな色にしたいかをよく相談して行ってくださいね。

徐々に濃い色に染めなおしていくことは容易にできます。
ですが反対に濃い色目の着物を薄くするのは難しく、色を抜いてからになるでしょう。
色や柄を一部追加することで派手さをおさえる方法も検討されるといいですよ。
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