日本で昔から使われてきた傘は「和傘(わがさ)」です。
和傘は、紙と竹を使用して造られています。
現代では着物を着ているからといって、和傘を使う人はほとんどないですね。
お着物の時、雨は降ってほしくないですが、傘を持つとしたらどんな傘がいいでしょう。
ここでは和傘の特徴や種類、そして着物のときにおすすめの洋傘についてお伝えします。
着物のときも大き目の雨傘で気持ちよくお出かけを。
和傘(わがさ)とは・種類
和傘(わがさ)は、日本の伝統的な傘のことで、美しい形状とデザインが特徴です。
主に、竹や木でできた骨組みと、和紙や布で作られた表面で構成されています。
和傘にはいくつかの種類があり、その代表的なものに「和紙傘」と「番傘」があります。
和傘はその独特の美しさから、日本文化の象徴の一つとしても広く認識されています。
また、職人による手作りのため、一つ一つが独特の風合いを持っており、観光客にも人気のある伝統工芸品です。
和紙傘とは
和紙傘は、特殊な油を塗った和紙でできており、雨を弾く機能を持っています。
透け感のある美しい和紙の表面が特徴で、装飾品や茶道具としても用いられます。
番傘とは
◆番傘
番傘は、より実用的な和傘で、雨天時に使用されることが多いです。
頑丈な竹の骨組みと、防水加工を施した厚手の布でできています。
◆番傘
昔の日本では日常的に使われていましたが、現代ではその伝統的な美しさから、
主に特別な行事や演劇、舞踊などの舞台で見ることができます。
着物に適した傘とはどんな傘?
着物のときも好みの洋傘を使えばよいと思います。
とはいえ、やはり着物にあう傘がいいですよね。
着物のときのおすすめの雨傘
◆骨数の多い洋傘
私は無地の骨数の多い、大き目の傘を利用しています。
傘のサイズは男性用と同じくらい、体がすっぽりおおわれるくらいの大きさが着物がぬれにくくよいと思います。
また着物が濡れてしまうわないよう、こんな対策をしています。
雨の日に着物で外出の対策
◆雨コート
着物は裾が長いので、足元が濡れやすいです。
それを防ぐために、「雨用コート」を利用しています。
着物の裾がかくれる長さにするのがポイントです。
また雨コートを着る前に、より安心なように着物の裾をあげておきます。
着物の裾を帯の地位まであげて、腰ひもで留めておきます。
傘はできるだけ親骨が長く直径の長いものを利用します。
できれば雨コートさえ濡れない方がいいですから。
また雨用の草履をはくことで、足袋を濡らさないようにしています。
<雨の日の着物のお出かけ対策>
- 雨コートを着用する
- 洋服のときより大きい傘をさす
- 雨用ぞうりをはく
男性用の洋傘を利用するのもいいと思いますよ。
和傘の傘以外の用途について
和傘、特に和紙傘と番傘は、雨をしのぐ以外にもさまざまな用途で利用されています。
これらの傘は日本の伝統と美を象徴するアイテムとして、多様な場面で活躍しています。
1. 装飾品・インテリア
和傘はその美しいデザインと伝統的な雰囲気から、店舗や住宅のインテリアとして使用されます。
特に和紙傘は、その透け感と優雅な形状で空間を和やかに飾ります。
2. 舞台芸術の小道具
歌舞伎や日本舞踊などの伝統芸能において、和傘は重要な小道具として使用されます。
色鮮やかな和紙傘や番傘は、舞台上で見る者の目を引き、演出の一部として大切な役割を果たします。
3. 撮影の小道具
和傘は写真撮影の小道具としても人気があります。
和風の衣装と合わせることで、情緒ある日本的なシーンを演出することができます。
結婚式の前撮りやポートレート撮影などでよく見られます。
4. 茶道・華道のアクセサリー
和傘は茶道や華道においても使用され、日本の伝統的な美意識を表現するためのアクセサリーとして活躍します。
特に和紙傘は、その繊細な美しさで茶室などを飾ります。
5. 祭りやイベント
日本の祭りやイベントでは、和傘が装飾品やパレードの一部として使用されることがあります。
色とりどりの和傘は、祭りの賑やかな雰囲気を盛り上げます。
6. 日よけとして
昔から和傘は日よけとしても使われていました。
特に夏の暑い日には、和傘が日差しをやわらげる役割を果たします。
7. ギフト・記念品
和傘はその独特の美しさから、特別なギフトや記念品としても人気があります。
外国人観光客にとっては、日本の文化を感じられる素敵な記念品となります。
これらの利用法は、和傘が単なる実用品を超え、日本の文化と伝統の象徴としての価値を持っているといえます。
雨天用のコートが欲しいという人は、仕立てるときの注意点などを知っておくといいですよ。
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