地元で開かれている音楽祭の中のイベントのひとつに出かけてきました。
「やまのて音楽祭」というちくさという地域一帯で開催されている催しなんですが、これ市民の手作りの音楽祭なんです。
地域の活動の一環で、市の共催だったものが、すべて市民の方の手にゆだねられています。
12年目の今年も22の企画が2か月間にわたって開催されるという、熱意の継続した地域活動です。
私はその中のひとつで、朗読家として舞台に立たれる方の、音楽と朗読のコラボを聴かせていただきました。
春の夕べのひと時を、朗読とヴィオラ、リュートの音で楽しんだのですが、それはそれは贅沢なひと時でした。
内容もさることながら、「聴松閣」という名古屋の文化財になっている大正期のレンガの建物の中で行われたので、始まる前からその建物の魅力に圧倒されていました。
大手百貨店の初代の方が建てた、贅の限りを尽くしたその建物は、山荘風の外観で、地上3階地下1階。
地上が和洋ミックスのへやなのですが、コンサート会場の地下1階は、インド様式なのです。
不思議な空間に囲まれながらの、朗読コンサートは、ヴィオラ、リュートの効果音も手伝って、目を閉じると大きなスクリーンに映像を映し出すように、はっきりとまぶたの奥に見えてきました。
着物を始めたころに知り合った、朗読家の方あき子さんは、普段はか細い声なのに、プロの顔になったとたん、ズシンと響く力のある声にモードが変わります。
アンティークの深い緑色の帯に、縞なのに絣が非常に細かいさっぱりとした着物、半襟もグレーの複雑な模様のものをされていて、お話のムードが盛り上がりました。
建物の時代ともマッチして、終わってからお話したときは、まるでこの建物の主人のような雰囲気でした。
素敵なあき子さんの笑顔と自信に満ちたお姿は、コーディネートの見本にもなるお姿でした。
最初は羽織もお召しだったので、その姿も写したかったなあ。
時々こんな生演奏に触れていたいです。
楽しいひと時をありがとうございます。(^o^)丿
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