「池田重子コレクション日本のおしゃれ展」でたくさんの着物コーディネートと帯どめなどの装飾品の数々をみながら、池田先生の美意識に触れてきました。
池田重子さんのご存命中のインタビューでお話しには、美意識に関しての話題もあり、私たちが受け止めてこれからも伝えていきたい想いにふれました。
2015年までの20年の間、雑誌「美しいキモノ」でのご活躍の様子なども。
これまでのいくつもの着物ブームを、池田重子さんが巻き起こしてきた経過なども解説されていました。
その中でも一番心に残ったことをお伝えしたいと思います。
着物の美と意識・池田さんの想い
池田さんの想いをかいつまんでお伝えします。
その人が野暮になるか粋になるかは、その間のぎりぎりの線を見つけることで決まる。それがコーディネートのおもしろさ。
豪華な着物を着なくても、おしゃれな着物をきればいい。
立派にならなくても幸せになればいい。
女性が一番変身できるのが着物、きものを着れば女らしいふるまいになる、好きなように着て注意されたら直すようにすればいい、そうすれば楽に着られるようになる。
帯留めは画竜点睛です。着物姿を最後に決める要となるものです。
秋は茶系統の色を着るようにしている、枯葉、銀杏の色づきなど環境の中で美しいので、自分が秋を満喫できる。
池田先生のコーディネートは、一つの物語を込めて考えられています。
そのため半衿にも細心の注意を払い、最後の帯留めで物語を完成させるよう考えつくされています。
想像力を働かせて、深く考えることが着物のコーディネートには大切とおっしゃっていました。
池田先生のコーディネートを拝見する際は、全体をみるのではありますが、目線は天(上)から地(下)への流れを受け取ってください。
池田重子さんの好きな言葉
池田重子さんはサインを求められると、いつもきまって書かれた言葉があります。
それは「人生桜のように」という言葉です。
美しい花を一斉に咲かせ、パッと散る潔さ、そして青々と緑を生い茂らせます。
桜のように美しく華やいだ素晴らしい先生でした。
特にゴージャスだった丸帯について
「女の子が生まれたら絶対に着せたい着物と帯を」ということで、富豪の方からの特別注文でしたてられた丸帯が展示されていました。
素晴らしい、豪華、極上の丸帯は三点展示されていました。
丸帯の名称だけしか紹介できませんが。。。そのすばらしさはぜひ一度見てほしい。
・「白綴地牡丹に幔幕模様刺繍丸帯」
・「白綴五爪龍模様刺繍丸帯」
・「香色繻子地百花総刺繍丸帯」
いずれも昭和初期のもので、どこのお嬢様がお締めになったものなのでしょうか。
これからも池田先生の想いは受け継がれていきます。
着物コーディネートの神様に学び、私たちも自分の花を咲かせられるといいですね。
「池田重子コレクション日本のおしゃれ展」2017年3月愛知県名古屋市の三越本店で開催されました。
当日はお着物姿の熱心なファンの方たちが大勢きていました。若い女性もアンティーク着物でおしゃれしていらしてました⇒池田重子コレクション日本のおしゃれ展でお嬢様四人・鑑賞のツボ
確か6月には大阪で開催されるとききました(違っていたらごめんなさい)。機会があればぜひ行ってみてくださいね。
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