訪問着は、着物の柄が一枚の絵のようにつながった、絵画的で華やかな着物です。
絵のようにつながっている模様の付け方を、絵羽模様といい、
衿、胸、袖、後ろ身ごろ、前身ごろ、そしておくみにかけて、
模様が連なるように染めてあります。
つまり縫い目をわたって、模様が連続しているわけです。
一般的な誂え方は、着る人のサイズに合わせて、いったん白生地を仮縫いして、
それからどんな模様にするかを打ち合わせして、制作されるものです。
その後、地を染めて、模様を描いて、刺繍や金箔などの加工をして、
また出来上がりに仕立てるという作業が行なわれます。
この間幾人もの職人さんの手を経て、出来上がりますので、
出来上がりまでの時間も相当かかるのが訪問着です。
一番の社交着ということで、とても華美なものは、相当高額なものもあります。
近年では、地味に見えるくらいの、落ち着いた模様の訪問着や、
モダンな印象の訪問着などもあり、古典的な模様に限らず種類も豊富になっています。
訪問着は、披露宴、お茶席、結納、目上の人への挨拶まわりなどに着用します。
訪問着に合う帯結びは、二重太鼓を変形(アレンジ)したやや華やかな結びで、
羽根や扇を手先などでつくったものが、若い方には
単に二重太鼓よりもよいのではと思います。
訪問着の柄の種類も豊富にありますので、年齢や出向く先によって、
相応しい柄を用いるようにしたいものです。
訪問着をレンタルするにあたっては、できれば目で確かめながら
選ぶようにしたいことと、お店の知識のある方にアドバイスをもらいながら、
帯を合わせていくと自信をもって着用できることでしょう。
帯は着物と最初からセットになっているものもあり、
小物までのトータルなコーディネーとしてセット内容が,
あらかじめきめられているものもあります。
セット内容には、外側から見えないところのものも、確認をしておきましょう。
例えば肌着、裾除けなどもあると便利です。
また足袋は返品しなくていいというお店もありますので、
あらかじめレンタルの品物については、しっかり確認したいものです。
一泊か二泊が普通で、インターネットでの申し込みでは、
遠方でも送ってもらえるシステムがほとんどです。
その際の送料や、送付にかかる日数について、料金の計算をどうするのかなど,
細かな点もよく確認しておくようにしましょう。
延泊利用すると、金額がかさんできます。
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