麻織物(あさおりもの)

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麻織物(あさおりもの)

麻織物

麻織物は、盛夏に用いられる麻で織られた織物です。

 

麻織物が盛夏に向く理由は、水の吸収がよく発散も素早いこと、

 

肌触りがさらっとしていて気持ちがよく、丈夫で水洗いに耐えるからです。

 

汗をかきやすい季節にとても向いていますが、

 

昔綿織物が織られるまでは、

 

年中をとおして、庶民は麻織物を着用していました。

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上質な麻織物を、上布といいますが、

 

これは苧麻を原料にしていて、高級品という意味があります。

 

この名は庶民の普段着が中布、下布と呼ばれていたことから、

 

区別するためのようです。

 

 

上布には「越後上布」(新潟県の塩沢や六日町でつくられ軽く透けるように薄い織物)、

 

「能登上布」(石川県鹿西地方でつくられる蚊絣の織物)、

 

「近江上布」(滋賀県の愛知川付近でつくられる独特の皺のある織物)、

 

「八重山上布」(沖縄県八重山地方でつくられるこげ茶色の絣柄が特徴の織物)、

 

「宮古上布」(沖縄県宮古島でつくられる、軽くて光沢のある細かな模様が特徴の織物)

 

があります。

 

 

苧麻の皮をはいで、繊維だけにして乾燥させ、

 

さらに爪で割いてから口にふくんで湿らせながら撚ることで糸にしていきます。

 

この糸にする作業を績(う)むといいます。

 

着物用の一反分の糸を績むだけで、

 

一ヶ月以上もかかるものもあるそうですですから、

 

手間のかかる作業です。

 

 

麻織物で他に小千谷縮(おぢやちぢみ)があります。

 

これは新潟県の小千谷地方でつくられますが、

 

緯糸に強い撚りをかけることで皺(しぼ)をつくりだすので、

 

肌触りが一層さらりとした感じになります。

 

模様が横絣で曲線なのが特徴です。

 

手触りはかたいのですが、着心地は快適です。

 

蒸し暑い夏には最適だと思います。

 

盛夏のカジュアル着物としてもちられる麻織物ですが、

 

麻の帯もあります。

 

帯用の糸は着物用の糸よりも太い糸で、

 

精錬を減らし荒くざっくりとした織り方にしてあります。

 

麻の帯は染も織りもありますが、織った帯は袋名古屋帯に仕立てます。

 

また麻の長襦袢もありますので、

 

盛夏のみならず、ひとえの季節にも着用して涼しく過ごすことができます。




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